今日のヨットの殆どは三角形セイルのマルコーニ(バーミューダ)リグ。だが大きいリフトを必要とする足の速いスクーナーは今でもギャーフ(ガーフ)・リグだ。スクエア・リグのトール・シップ(帆船)も一番船尾に近いセイル(スパンカー)がギャーフになっている。
フリッカでもギャーフ・リグはオプションのひとつだった。⇒[Aries]
このギャーフ・リグのフリッカ 『ベン・メイン・ジュニア』 は全てのスパーが木製で、フリッカのクラシックなラインにマッチしている。
ギャーフ(ガーフ)とはセイルの上辺(ヘッド)を揚げるためのスパーで、ギャーフ・リグはマルコーニ・リグに比べ同じ高さのマストの場合、セイル面積が倍近くになる。同等のセイル面積ならマストを低くできる。このフリッカでもマストが低い。
ギャーフ・リグのセイルにはハルヤードが2本ある。マスト側のスロート・ハルヤードとギャーフ後方のピーク・ハルヤードを同時に引いて揚げる仕掛けになっている。細部はこちらのページの図を参照⇒[Gaff Rig]
セイルはラインや木製の輪を利用してマストに抱きついた形で昇降するのでギャーフ艇のマストにスプレッダーはない。セイルのフットはフリーでもラインで編み込んでも良いが、この艇では編み込んでいる。セイル装着方法は [こちら] を(6、7ページ)参照。
(写真はいずれもPSC製434艇中315番目 Ben Main, Jr. です。)
⇒ Ben Main, Jr.