PSC製より古いノー'スター製フリッカのマストはPSC製フリッカのマストより3-4フィート高かったようだ。
このリンク先 [7ページ目] の写真を見るとノー'スター製 『スイート・ピー』 だけ飛び出している。メインとジブのセイル面積もPSC製より計20平方フィート広く、270平方フィートあるようだ。
ノー'スター製フリッカのスパー(マスト、ブーム)メーカーは不明。一方PSC艇には少なくとも2社のスパーが使われている。1970年代~80年代はキニヨン(Kenyon)、90年代または80年代の終わり以降はルフィール(LeFiell)。ちなみに84年製は確かにキニヨン。
メーカーによる大きなスペックのちがいはないように見える。ただし、マストトップのスピネイカー用ベイル(U字型金物)はキニヨンではスタンダード、ルフィールではオプション、など細かいちがいはあるようだ。
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ところが70年代と80年代では同じキニヨン製(?)でもよく見ると、ブームの形状がちがう。70年代のものは断面がより円形に近く、80年代のものはもっと楕円形になっているように見えるがどうだろう。マストの方もよく調べると70年代(特に77、78年)とその後ではっきりしたちがいが有るかもしれない。調査は今後の課題にしておこう。
修復を待つ1978年製フリッカ 『レッドフェザー』。ハウス前面二つのポートがユニーク。
『レッドフェザー』 のブーム。
80年代以降のものに比べ丸っぽく見える。グースネックの形状も違う。
クルー・アウトホルの取り出しもブームのフォア・エンドからではなく、中ほどの脇腹から。メインシート・トラベラーをメインハッチの上につけたミッド・ブーム・シーティングはオーナーの改作か。
同じく1978年製の 『ドーン』 。
ブームのフォア・エンドに注目。
クルー・アウトホルの仕込みも 『レッドフェザー』 と同様ブームの脇腹。
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キニヨンはもう存在しない。ルフィールのURLはこちら ⇒ www.lefiellco.com
以前は航空機部品やセイルボート・スパーの生産もはっきりとサイトに書いてあったが、最近のサイト更新でその二つは表向き消えている。もうつくっていないのかも知れない。
(写真上2枚はPSC製434艇中056番目 Redfeather、下2枚は番数未確認 Dawn です。)
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