アメリカのプレジャー・ボート(パワー、セイル)は連邦(コースト・ガード)か、州か、いずれかに登録する。コースト・ガード登録の場合、特に船体にIDを表示することは無い。
州登録の場合、バウ部分に [登録番号表示とスティッカー貼付] が必要。
しかしこの艇ではそれがどこにも見られない。かと言ってコースト・ガードに登録されているとは考え難い。小型艇のフリッカはコーストガードに登録できる最小トン数を満たさないので通常州登録になるのだ。
(尚、デイナ24はコーストガード登録可能。しかし40フィート、50フィートの大型艇でもオーナーの選択により州登録が可能。料金や税金に僅かな違いがあるだけでどちらの登録でも実生活上の違いは無いと言って良い。海外に行く場合コーストガード登録でないと行けないと建前論を言う人も居るが無益な議論。メキシコ、カナダ、バミューダは無論、中南米諸国、フランス領ポリネジアを初めとする南太平洋、ニュージーランド、ヨーロッパ諸国等々州登録のフリッカが訪問した地は多数。)
話は変わるが喫水のストライプを保っている艇はトレイラーに乗せて移動したり、冬場に陸揚げ保管の艇が多い。
喫水は特に藻が付着しやすい場所なので、ヤードなど何も言わないとそこまで船底塗料を塗るのが普通。
1970年代、80年代はこの様にターンバックルにリギング・テープを巻く人が多かった。
しかしリギング・テープを巻くのはコター・ピンなど尖ったものからセイルを守るのが目的で、この写真で言えば(安全なインボード=デッキ側にあるとは言え)各ターンバックル下部のジョーをチェインプレイトに留めているピンのコター・ピンの上に巻くのが筋。
これだけブラウネル・スタンドのペアが揃っていればスタンドを順繰りに移動させスタンドで隠されていた船底部分のケアーもやり易い。
(写真はPSC製434艇中、番数・艇名いずれも不詳、1986年製のフリッカです。)
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