2014年11月30日日曜日

ニューヨーク州ヤングズタウンのフリッカ デッキ


バウスプリットのスルー・ボルト3本、デッキ・クリート1本などフォアデッキのレイアウトは1984年製セレニティーと全く同じ。













しかしキャビントップは異なる。まず先週触れたスライディング・ハッチを格納するシーフッド。1983年後半以降の新型デッキ・モールドによるファクトリー仕様ではシーフッドはスライディング・ハッチのトラック(レイル)を全てカバーする形で装着されているが、この艇では6インチ(15cm)程出した状態で設置。

そもそも旧型モールド艇にはシーフッドが無い。これは後年後付けしたものに違いない。

また旧型艇のスライディング・ハッチにはアスワートシップ(艇を横切る形)に高いブリッジが2箇所仕込まれており、新型艇のシーフッドには納められない。この艇ではシーフッドを付けた際、ハッチも新型のものに換装したと思われる。




写真をクリックして拡大すると分かるが、両舷ともハッチ横にスプレイ避けのティーク製バーが斜めに仕込んで在る。シーフッドの後端がこのバーとイン・ラインになる様にシーフッドの位置を決めたのだろう。またトラック(レイル)外枠トップに被せたティーク・レイルもトラック(レイル)の前端まで届かず両舷スプレイ避けのところでカットされている。

マストを受けるSS製ターバナクル・プレイトは各ハルヤードやリーフィング・ラインなどをコックピット前方まで引くためのリード・ブロック装着用の孔付きウィングの無いシンプル・タイプ。

キャビントップの各ブロックも夫々独立しており、所謂オーガナイザー・タイプのものとは異なる。






左舷側に引けるラインは1本。ウィンチも無く、ラインは手引きしてカム・クリートに留める様になっているのでこれはメインスルのリーフィング・ライン用だろう。

上から2番目の写真で分かる様に右舷側にはウィンチもあり、ラインも2本取れる様になっている。メインとジブの各ハルヤードが右舷側に引かれることは明らかだ。




(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1983年製のフリッカです。)
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