さらに(2)画面上:エルボーに冷却排水を送り込むためのホースを外した。
1GM10 用エルボーの装着ボルトは3本(1GM並びに古い2GMも同様)。下の写真は各ボルトに付いていたナットとスプリング・ウォッシャーを外し、艇のキャビン内から見たところ。
その金具の外側にはスプリング・ウォッシャーから金具を守るためのセパレーター・ウォッシャーも付いているのでそれも外してある。
エルボー全体も3本のボルトから外れて行く。
エンジン本体とエルボー基部間に見えるのはガスケット。
排気口にも煤(スス)が付いているが、乾いており、湿った様子の無い良好な状態。
左はスペアーとして常備してある新品。
ここに付いているススは今までと比べ真っ黒で厚く、しっとりと言うよりジットリしている。変だと思い管の内部を良く観察すると1箇所ススの上に赤錆の出た直径約2mmのピン・ホールがある。ちょうど冷却排水がエルボー外管に入る辺り。(うまく撮影出来ず写真は無い。)
エルボーは2重管構造になっており、管の内側をエンジンからの排気、二つの管の間を冷却排水が流れ、エルボー出口で排気と排水が混ざる。ミキシング・エルボーという名の所以だ。
これは取りも直さずエルボーのエンジン側、冷却排水がエルボー外管に入る辺りで内管にピン・ホールが開き、そこから内管(排気管)内に噴射された海水に排気煙が直接触れ、湿っぽいススとなっていつもより厚めに堆積したということだろう。出口側にススが見られないのはススが水の噴射を受けて全て管のエンジン側半分に付着してしまったためと思われる。
転ばぬ先の杖、という訳で今回はエルボーの清掃は行なわず、迷わず新品に換装することにした。(参考までに1本目のエルボーは2~3年に1回、計3回のクリーニングを経て、2006年2月~2014年9月まで8年7ヶ月、9シーズン、518時間使用したことになる。)
管の下に見える長いススは厚みを示すために敢えて横に立てたもの。紙の上に立ってしまう程粘土状になっている。
ちなみに以前の、例えば前回2012年9月のススの付き方は [こういう具合]。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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