出航帰港の度にドリフターをリグ・アップしたり外したりするのは面倒。出来ればブーム付きジブの上に重ねてジブ・カバーで覆ってしまいたい。
多少無理な感もあったがとにかく収めてみたのがこの写真。
下に見えるのはブーム上に畳んでセイル・タイで留めてあるジブ。
いずれのセイルも一等上のハンクは外し、ヘッド部分を畳んだセイルの上に置いてある。
しかし実はこの状態でセイル・カバーを被せてみたが、どうやっても収まりが悪く、カバー前部のツウィスト・ロック式ファスナーが架からない。
やはりカバー上部が上に伸びないとカバー内の空間が活かせない様だ。
そこでドリフターの一等上のハンクをフォアステイに戻し、ヘッドにジブ・ハルヤードを付け、上に引いた。
ジブのみを仕舞う時と同様、ヘッド部分に白いカバーを巻いた上で青いセイル・カバーを被せハルヤードを引く。
ラフ部分が嵩張るのはステイにハンクが重なることは無論、ラフにワイヤー・ロープが入っているからだ。ワイヤー・ロープのためエラが張った様にセイルが左右に広がる。そもそもジブのみの場合でもツウィスト・ロック(特に真ん中とその下の計2個)を架けるにはフォアステイ上に重なっているハンクを適宜上にずらすなどの工夫が要るが、今回もエラの様に突き出た部分を内側から引いたり横から軽く叩いたり等ワイヤー・ラフ各部と交渉しながら何とかツウィスト・ロック全部を留めることが出来た。
ドリフターは生地が薄いので、ジブよりリーチが3フィート、フットは4.5フィート長いものの、ラフ部の他は簡単に手繰り込んでジブの上に畳み込める。
ドリフター・シートはいずれもクルーに付けたままコイルし、マストにあるウィスカー・ポール装着用のアイに吊るした。
これで冬の雨季に入るまでの弱風の期間、12ノット以下の風ならいつでもドリフター、それ以上ならフル・メインを揚げられる。
尚、出番のないジブ・シートはコックピット周りで邪魔にならない様、左舷側ミッドシップ・クリートに留めた上、コイルしてスタンション横のライフラインに吊るしてある。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカのリグ