2008年12月30日火曜日

ロックナット用レンチ

PSSシャフトシールをつけているフリッカはさておき、伝統的なスタッフィング・ボックス(パッキング・グランド=グラン・パッキン)式の艇では、当然定期的にロックナットを緩め、パッキンの入っているナットを締め込む必要がある。

実はフリッカではこの作業の所要時間の大部分は、スタッフィング・ボックスの上についているウォーター・ロック(マフラー)をアクセスのために外したり付け戻したりする作業にとられてしまう。後期(1990年代)のフリッカではオーナーたちからのフィードバックに耳を傾けたのだろう、ウォーター・ロックを少し前方にずらし、いちいち外さなくても良い位置に設置してある艇もある。

ウォーター・ロックは艇の中心線上につけるのが原則だから、フリッカの狭いスペース上、従来スタッフィング・ボックスの上にウォーター・ロックが来ていたのも納得がいくが、ほんの少しずらしただけで作業時間が10分は短縮できるはず。

話を本題に戻そう。ロックナットを緩め、パッキンの入っているナットを締め込む作業自体は比較的簡単で、道具(レンチ)にパイプ・レンチではなく、ロックナット用レンチを使うと、ものの3分もあれば仕事が終わる。

台所の流しの下の配水管のロックナット用などに売られている品物だが、このレンチ、薄いため、ロックナットとパッキンの入っているナットに各1本宛てフィットさせる時、レンチ同士が邪魔をせず楽だ。また、レンチがナットの二つの対辺にぴったりフィットして、レンチをナットの角にひっかけてつぶすようなこともなく安心。軽いのも利点だ。

中国製。日本でも売っていて既に使っている人がいるかもしれない。例:⇒ Locknut Wrench (Slip Nut Wrench)

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
Flicka20_Japan