前述の様にホース内径は45mm、ウォーター・ロックの筒外径は40mm (インチで製造されているのでmm表示はいずれも概数)。
筒外径が45mmのウォーター・ロックを使えば良さそうなものだが、ファクトリー装着品は40mm。
内径45mmのホースが使われているのは、ミキシング・エルボーの外径が45mmだからだ。
サイズの違いにも拘わらずホースが13年間の脱着に耐えた訳だが、今回は出来るだけウォーター・ロックの筒外径を45mmに近づけることにした。
これはホース類が破れて漏水した場合などに備えて艇に常備しているシリコン・テープ。高熱にも堪える。
上の図にある様に車のマフラーや電気コードの補修にも使える。色々なメーカーから出ていてホーム・センターなどで比較的安価に入手できるので艇にも家にも一つ置いておくと緊急時に役立つ。
このテープは普通のビニール・テープ等と違い、接着剤は付いていない。従って何かに貼り付けるという事はできない。
しかし、このテープ自身同士だと接着して一体化し、固化してしまうのだ。写真の様にロールにしてある時はテープの面同士がくっつかないように間にずっとプラスティックのシートが挟んである。
巻き付け開始時はテープ・エンドを押さえ、引っ張ってストレッチしながら一巻きし、テープの上にテープを重ねる。
それでぴったりフィットして動かなくなる。その後、もっとストレッチしながら2巻き3巻きして行く。2分程で本格的にキュア(一体化・固化)が始まるそうだ。
少し不恰好な巻き方だが筒の部分を殆どカバーした。
通常の補修にはストレッチしながら3巻き程で結構だそうだが、今回は筒を2.5mm厚くする(外径を5mm大きくする)のが目的なので4~5回巻いた。
完全にキュアするまで24時間かかるという。温度を上げるとキュアの時間を短縮できるそうだ。
この日はテープを巻いてから温風ヒーターで20分程暖めた後そのまま放置、念のためホースの装着は翌週まで待つことにした。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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