あまりに天気が良いのでセイル・ロッカーから5~6年は取り出していないステイスルを虫干しすることにした。
このステイスルはワイヤー・ラフ(ラフにワイヤー・ロープが入っている)でフォアステイにハンクする必要は無い。
本来はステイスル専用のハルヤードがあるのでそれにセイルヘッドをフックしてホイストしなければならないが、本日はセイリングする訳ではないのでズルしてジブ・ハルヤードをフックして広げる。クルーに仕込んだシート2本はコイル状態でぶら下げたままズルしている。
水面は鏡のようにフラットだが1.2ノットの風が吹き始めた。これによりシート・コイルがぶら下がったままながら艇が僅かながらセイリングを始めた。潮が僅かなエッブ・タイド(引き潮)ということもあり対地艇速は1ノット超。しかし、微風とステイスルで舵に確かな手応えがあり、針路をコントロールできる。
軽い生地の大きなセイル(ドリフター)があればこんな風でも2~3ノットは出るのだろうな、とまたまたドリフターに想いを馳せる。
注: まだ海面に波ひとつ無いので許せるが、本来ならこのように舵が効いて来たらのんびりせず即セイルのシートを伸ばしてクリートに取るべきだ。(というよりどんな場合でもセイルをホイストする前に必ずシートをクリートに取っているべき。)遠方に僅かでも漣が立ち、鏡面状態が無くなったらそれこそ1~2分経たない中に突然7~8ノット以上の風が吹く場合がある。このようにシートをぶら下げた状態ではセイルがヒョイとアウトボードに飛ばされてしまうだろう。
(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
⇒ フリッカ・ブローシュア(14頁版)