この写真はメンテ中のものでバッテリー2ケが取り外されているのでバッテリー・ベッドの造作が良く分かる。さて、その右側にはシー・コック付きのスルーハルが見える。
上へ伸びている配管はコーミングにあるデッキ・フィル(ヴァキュームでの排出用)に接続されていると思われる。
という事はこのスルーハルはホールディング・タンクからの排出物を手動で艇外に出すためのものなのだろうか。しかし画面右端にスターンのスルーハルが2つ見える(エンジンからの排気・排水用、及びビルジ・ポンプを通してのビルジ排水用)。ビルジ排水用のスルーハルがホールディング・タンクを空にすることにも使えるのに、なぜホールディング・タンク専用のスルーハルを設置してあるのだろう。
そもそも汚物をこの船底のスルーハルから手動で艇外に出すとしたら、右下にあるビルジ・ポンプはインライン(排出経路内)ではなくなり、その状態でポンプが一体どの様に機能するのか分からない。もしかしてポンプは使わず、帆走中シー・コックをこの写真の様に開いて居れば圧力差でタンクが空になるのだろうか。
1990年代艇のオーナーには自明のことだろうが、[1984年製艇] のオーナーには判らない。実際に乗艇してその配管レイアウトとメカニズムを確認してみたいものだ。
(写真はPSC製434艇中、433番目 Ballo Liscio です。)
⇒ フリッカの歴史 (History of the Flicka)