1978年当時はファクトリーが全てをフィニッシするのではなく、オーナーの希望によって或る段階で引渡し、後の造作・仕上げはオーナーに任せるオーナー・コンプリーション・ボートも多く造られた。この艇もそのひとつと思われる。
1978年製なのでコンプレッション・ポストは無い。
Vバースの棚には落下防止用のティーク・レイルが無い。ギャリーのカボード部分にドアは無く、棚も自作のようだ。シンク下のドアや引き出しのノブも通常のティーク製ではない。
ポートライトは長方形のブロンズ製。後期フリッカのものに似ているが、造船当時からあったもののようだ。
Vバース部分はカーテンで仕切れるようになっている。
Vバース上に収納は無く、直接チェイン・ロッカーが見える。下に見えるのはポータ・ポッティーだろうか。
アイスボックスのフタは後期フリッカに見られる二つ折り式。しかしもともと1枚だったものを自分で半分に切って折畳み式にしたように見えなくもない。使い勝手は良さそうだ。
見た通り生活感のある室内だが、オーナーはこの当時1~2年リブアボードしていたらしい。
レンジは通常の非圧式二口アルコールではなく、火力の強いプロパンだ。
(写真はPSC製434艇中009番目 JoEllen です。)
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