11月6日土曜、二組目(大1小1)のポートライトを艇に取り付けに行った。
右舷側真ん中の小さなポート。
一見全てうまく行ったように見える。
しかしガラス上部、左側寄りに亀裂が入っている。
角度を変えて見る。
スタンションのすぐ左、向こうの青いハルのセイルボートのバウを背景に斜めに入った亀裂が見えるだろうか。
この亀裂は艇に取り付けるまでは無かったのだ。装着後、ポートを閉じるための締め具を締めすぎたのだろうか。
一週間前のペア、並びに本日の大きいポートライトは何事もなく収まってくれたのだが。
自宅に持ち帰って検査。
ガスケットを外し内枠のブロンズを慎重に取り外したところ。
この写真では右上の部分、木片を背景に縦に入った亀裂が見える。
ガラスの上に乗るブロンズ内枠を留めるビスがそこだけ余計に強く締めてあったとは思えない。無論亀裂は微妙な圧力のちがいでここに入ったのだろうからすぐ右上のビスだけ他より強く締まっていたのかも知れない。とにかく次回からはビスは全て程々に締めることに留意したい。
ひょっとしてブロンズ内枠の当該部分だけが他より微妙に盛り上がっているのかも知れないが、目で見た感じでは判らない。逆に外枠のガラスの乗る部分に盛り上がりがあるのだろうか。しかしどこも平均にベディング・コンパウンドを塗ってあるし、どうだろう。
寄って見たところ。
この亀裂、ラミネートのPVBをはさんで写真手前側(艇に装着すると外側)のガラスに入っているようだ。
やはり艇に取り付けた後、閉じるための締め具の締めすぎが直接の原因で、そこだけ何かの理由で他より強い圧力がかかったのだろう。
考えてみれば、この1枚だけグラインダーでのグラインドが足りなかったかなという気もする。亀裂の入った直線部は枠に対して余裕があるが、カーブの部分は4箇所ともきつかった。グラインドしてからエッジ面にエポキシを塗って枠の中に入れるのだが、中に入るのがぎりぎりだった。そういうところから皺寄せが来ているのかも知れない。次回からもう少しグラインドし、枠に入れる際全体的に余裕を持たせることに留意したい。
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装着後、閉じる時にも注意が必要だ。亀裂の入った場所はポートの締め具のある下側ではなく上側。やはり締め具の締めすぎが直接の原因だろう。というのも、ポートライト上部は蝶番式に吊り下げる訳だが、新装のポートライトはガスケットが厚く、ポートを閉じる際にポートライトの上部(蝶番部)を一度グイと手前(艇の内側)に引いて余裕を持たしてから下部の締め具を締めるようにしなければ、上部に圧力がかかりすぎる。今までのヘタったガスケットのつもりでただグイグイ締めるのは良くない。この1個だけこの点不注意だった気がする。これが今後留意すべき第3点だ。
とにかく小1枚はガラスのカットからやり直し。
大きいポートライトは左舷側に無事装着。
同、外から。
ポートをカバーするためのビニールを留めていたガムテープの跡がベタベタしていた。それを除去するため軽くサンドしたらジェル・コートの元々の色(ベージュ)が出てきた。周りが紫外線ですっかり白くなってしまっているので目立つ。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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