2010年6月4日金曜日

ジュビリー、ノヴァ・スコーシアへ直行

5月27日(木)朝、バミューダをめざしサウス・カロライナ州 [ビューフォートを出航] したジュビリーだが、2日目にしてエンジン不調となり、風力発電機不調問題も重なった。エンジンも発電機も稼動しないとなると、ソーラー・パネルがあるとは言え、バッテリー充電が十分出来ない。ということで3日目に引き返しで修理することを決断した。大西洋を北西に針路を取り、ノース・カロライナ州サウスポートに向かう。( [サウスポート] はやはり5月27日、別のフリッカ、レインジャーがバミューダに向かって出航した港。)

この写真はビューフォート出航時のもの。









月曜日サウスポート着、火曜にエンジン問題を洗い出した:

メカニックが燃料フィルター(Racor)をチェック。ドロドロした藻やヘドロ状のものが詰まっていた。エンジン(1GM10)本体に付いているフィルターもチェック。これにも僅かながら同じ不純物有り。Vバース下の燃料タンクから軽油をすべて抜いて点検すると、底に同様の不純物が少し。しかし、大した量ではない。

タンクに綺麗な軽油2ガロン(約8リットル)を入れ、軽油がタンク内に落ち着くのを待ち、バケツを用意し、燃料供給ラインにある電動ポンプを使って、バケツ内にタンクからの軽油を渡すテスト。ポンプはレンチでポンと軽くたたくと動くがまたすぐ止まる。

そこでメカニックは燃料供給管の端を口に含み、軽油を吸出しでバケツに吐くことを繰り返す。しばらくしてバケツにヘドロの塊が吐き出された。この塊がタンクの出口にあるL地型のエルボーに詰まっていたのだと言う。良くある問題らしい。

エルボーが詰まっていたこと、タンク内の軽油が汚れていたこと、この二つが原因で電動ポンプに大きな負荷がかかり、作動しなくなり、エンジンに燃料が届かなかった、というのがメカニックの診断だ。ポンプを新品に換装、Racorおよびエンジン本体各フィルターのエレメントも交換。エア抜きの後、始動。回転数もあげてしばらく試運転したところ好調。

風力発電機不調の方は、オン・オフのスイッチを何かの拍子で誤ってオフの状態にしてしまっていたのが原因。

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もともとの出航が悪天候のため4日遅れ、さらにこの問題で6日の遅れを出したため、バミューダ行きはあきらめ、直接カナダの [ノヴァ・スコーシア] に針路を取ることになった。6月2日(水)サウスポートを出航、4時間半かかって大西洋上、何の障害物もない場所に到達した。風12ノット以上のビーム・リーチ、対地艇速約6ノットで快調。この調子が続けば夜間はメインをシングル・リーフするそうだ。

ノヴァ・スコーシアまで約700マイル、一日80マイルで計算しても、9日で到達できる距離だ。ちなみにノヴァ・スコーシアはラテン語でニュー・スコットランドの意。

(写真はPSC製434艇中418番 Jubilee です。)
サム("ウディ")ノーウッドのブログ