売りに出すためにきれいに片付け、掃除して撮影したシアトルのトゥーカン。
1987年製だから海王丸 II より2つ歳上だが、ずっと新しく見える。
ギャリー前方、マスト・アーチ下に付いているハンド・ポスト、1987年製ではまだこのようにクラシックな円柱型に細工してある。
80年代半ばまでは洩れなくこの円柱型。90年代は例外なく角柱型になる。
アイス・ボックスの蓋は折り畳み式。概して前期のものは一枚式、後期のものは折りたたみ式。
80年代後半はいわば過渡期で、ハンド・ポストも、アイスボックスの蓋も、どちらにするかオプションで選べたようだ。
エレクトロニクスは満載。
バルクヘッドの箱は、コックピットから見る風向、風速、艇速、各計器の裏をカバーするためのもの。
クォーター・バースのテーブルについては [こちら] と [こちら] を参照。
サイドデッキ下には脱着式カバーが付けられている。
このカバーも90年代ではスタンダードのようだが、80年代後半ではオプションのようだ。
1984年製のセレニティーではまだこのカバーはなく、デッキの一等外側の幅7~8cmのブルワークの裏側が溝になって上に伸びている様子が直に観察できる。
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ちなみに売り主のロンはトゥーカンの4代目オーナー。2005年7月に購入し、5年間で約1000マイルのパシフィック・ノースウエスト・クルージングやデイ・セイリングを楽しんだという。売れたら当面カヤック、バックパッキングなどの人力旅行を楽しむ積もりらしい。
(写真はいずれもPSC製434艇中340番 Toucan です。)
⇒フリッカ・ホームページのデータ・ベースにある同艇の詳細