2014年1月7日火曜日

セレニティー エンジン・ダッシボード取付口補修・改修

昨12月20日に書いた様に、ダッシボード取付口の [壁断面部] (壁は合板の両面にファイバーグラスを積層したもの)の合板が中に入った水分(雨や清掃の際の水道水)のために傷んで来ている。

これは1980年代中期位までのフリッカではエンジン・ダッシボードがスターンの壁に開けた孔に直接嵌め込んであるせいだろう。


見ての通り、セレニティーのダッシボード・パネルの上辺は真ん中辺りが若干反り返り、壁との間に隙間が出来てそこから水が中に入る。購入した8年前(艇齢22歳)から既に反り返りがあった。そこを毎年の様にシーラントで埋めて水が漏れない様にして来た。

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(1990年代産などの後期艇ではダッシボードにフレームが付いていて、フレームは壁より一段高く、ダッシボード本体は逆に一段窪んで [低くなった部分に嵌め込まれている] 。このフレームは確かPSC以外のセイルボートでも見た記憶がある。80年代末~90年頃になってヤンマーまたはアフター・マーケットの業者が作り始めた品をヤンマー・ディーラーが扱っていたのではないだろうか。これをベースにフレーム部分に [ティークの造作を施した] ものもあるが、これもPSCオリジナルか否か定かではない。いずれにしてもパネル前面に無色透明のプレキシグラス製カバーも付いており、雨やホースからの水対策が進展して来たことが伺える。)

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さて、セレニティーでは壁断面の合板の補修に加え、今後のためにパネルの上を庇(ひさし)でカバーして水を弾く様にしたい。


家にあった在り合わせのスクラップを使って庇を工作。

両端の木片はゴリラ・グルー(ボンド)で接着。最初はこの様にクランプで押さえていたが、これは失敗。




クランプの両端がいずれも曲面を押さえる形になるので木と木の接着面の中、下側(雑誌側)がどうしても少し浮いて来る。結局クランプは使わず、手で2~3分しっかり押さえて接着する方法で凌いだ。

庇の下には細板(中央の白い棒)を付け足し、水が庇から下に落ちやすい様に細工。






庇本体はオークらしき出来合いのハードウッド、両端はソフトで軽く極めて工作しやすいレッドウッド。庇の下に付けた棒状の板は合板から切り出したもの。

3種類の木を接着完了。











これにサンディング(ヤスリがけ)を施した後、ステインを3層程少しずつ塗り重ね、全体の色合いを適当に整えた後、艇に持ち込んでドライ・フィットした。

ドライ・フィットがうまく行った後、セトールを2回塗りしたところ。








装着は1週間後、セトールが充分乾燥してから行う。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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