パシフィック・ノースウエスト(シアトル近辺)はフリッカの多いところ。
この艇は [ポート・タウンゼント] で売りに出ている。
スターンに装着した重い船外機(ホンダ8)が艇のトリムに影響し、バウが上がっている。船外機フリッカのオーナーたちの中には前後のトリム(バランス)を修正するため、バウのアンカー・ロッカーに収納するアンカー・ロードを全部チェインにしている人もいる。
1979年製ながらバックステイは逆Y字型のスプリット・ステイだ。79年には100杯以上のフリッカが造られているが、この艇は79年末期のものではないだろうか。
バックステイはその1年の中に古いものから順に、オフ・センターのミニ・バンプキンに装着したシングルステイ、ミニ・バンプキンをラダーの左右に装着したデュアル・バックステイ、そしてこのチェインプレイトを使った逆Y字型スプリット・ステイ、と変更されている。
(80年代後半以降、チェインプレイト装着のデュアル・バックステイがスタンダードとなった。)
コックピット後端にあるのはガソリン・タンク収納スペース。
船内機のリモート・コントロール・ノブも付いている。もともとはヤンマー [YS8] を搭載していたのだろう。
船外機は比較的安価でパワーもある。フリッカに限らず、メンテの悪さから船内機が使えなくなってから艇が売りに出され、新オーナーがそれを修理するより船外機を購入して取付ける例は少なくない。
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後記:この艇は [以前取り上げた] 艇であることが判明した。
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(写真はいずれもPSC製434艇中、番数艇名不詳、1979年製のフリッカです。)
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