ポートのレンズ(ガラス)は真ん中にPVB(ポリヴァイニール・ブチラル)のプラスチック・シートを挟んで2枚のガラスを両側から積層接着(ラミネート)したいわゆるセイフティ・グラス。自動車のフロント・グラスと同じだ。
仮に割れてもヒビが入るだけでフレームから落ちてくる心配がないので安全。しかし新艇時から26年も経つと劣化がめだつ。
セレニティーでは全6枚中、2-3枚、特に左舷の一等前、このガラスの曇りがひどい。
曇りは長年の間ガラスのフレーム内に雨や海水スプレーなどの湿気が浸み込み、レンズの断面(ラミネート部分)からレンズに浸入、ガラスに挟まれたPVBシートを劣化させて起こる。
同じポートを外側から見たところ。
同、内側に開いたところ。
二つの蝶番部に1本のブロンズ棒が差し込んであり、両端に一本づつコター・ピンを入れて抜けないようにしてある。分解は簡単だ。
コター・ピンを外して、ブロンズ棒を引き抜きガラスの入っているフレームを外した。
ブロンズ製なのでズシリと重い。このフレームごと家に持ち帰り、ガラス交換をする。
ポートは全部で小4個、大2個。とりあえず各1個づつ持ち帰って新しいガラスの手配をしよう。
(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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