フリッカの設計者ビンガムはPSC(パシフィック・シークラフト)からハル番号025のフリッカを入手し、サブリナと名付けた。
パートナーのケイティ・バークとサブリナに数年リブ・アボードしていたことは良く知られている。
見ての通りサブリナのマストはPSCスタンダードのリグより少し高い。
リグのスペック図面は日本のヤフー!フリッカ・グループ・サイトで見られる (ブリーフケース ⇒ ブルース・ビンガムのフリッカ、サブリナのスペック)。
その図面でも、メインシートの設定が、昨日掲載した詳細図どおりの改良型となっている。
また、PSC のオリジナル版 [フリッカ・ブローシュア] 2ページ目に掲載されたリグの図を見ると、メインシートはミッド・ブーム型となっている。ビンガムは操作性の点から余程ミッド・ブーム型が気に入っていたらしい。
ミッド・ブーム型は (ビンガムのブーム・エンド型の改良型を含め) 帆走中にブームが浮きにくいという利点もある。
数年前の情報だが、サブリナは今ノース・カロライナ州にいるとの事、あまりメンテが良くない状態らしい。
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尚、ケイティはビンガムと別れてから自分用に別のフリッカ、黄色いハルの新艇 『ジブシー・ロウヴァー』 を購入し、南カリフォルニアでセイリングしていた。上記ブローシュアの4ページ目に写真が掲載されている。
ジプシー・ロウヴァーもその後何度かオーナーを変え、最新情報によると、2010年夏現在、ロサンジェルスのマリーナ・デル・レイに係留中。
ケイティはビンガムと共にフリッカのハルの初代モールド(このモールドはノー'スターへ売却、その後PSCの手に渡った)を造り、その際フリッカのシンボル、葡萄の蔦のスクロールワークを彫り込んだ女性(恐らくデザイン自体も)だが、1985年に [THE HANDBOOK FOR NON-MACHO SAILORS] という本も出していて、その本の中にフリッカ(サブリナ、またはジプシー・ロウヴァー)の写真も出ているそうだ。この本にはフリッカでの長い生活を経験したケイティのアイディアが詰まっているのではと思う。
(写真はPSC製434艇中025番 Sabrina です。)
⇒ 日本のヤフー!フリッカ・グループ