2009年9月14日月曜日

ジブ・アウトホルとリーフィング・ライン

ジブのクルー(下部後端の孔)をクラブ(ブーム)に固定しているのはアウトホルと呼ばれるライン。セレニティのジブのアウトホルは極めて簡単。

直径3/16インチのラインを使っているだけ。ラインの左舷の端はクラブに装着した金具にボーリン(という結び方)で結わえている。



クルーを通って右舷側に出たラインはやはりクラブに装着した金具を通り、少し前方にあるブロンズ製クリートに固定。




ジブをリーフ(縮帆)する時は、先ずコックピットからジブのハルヤード(セイルを上に引っ張り揚げているライン)を緩め、フォアデッキに足を運び、このクリートしてあるアウトホルを緩める。

次にセイルのラフ(前の辺)を引いて下ろし、新しいタックになるクリングル(孔)をグースネックに付いたフックに掛ける。

続いて新しいクルーになるこのセイル後端のクリングル(孔)を、そこに通してあるリーフィング・ラインでクラブ(ブーム)まで引き下ろす。


リーフィング・ラインはクラブに装着してある例の金具を通って、アウトホル用よりもっと前にあるクリートに固定してある。




クリートしてあるラインを外して引き、クリングルをクラブに引き寄せ、クリートし直すのに時間はかからない。

この後、コックピットに戻ってハルヤードをピンと上まで引き、またフォアデッキに戻って、セイル前辺と後辺の間に、一列に並んだ、グロメット(小さい孔)に通してある3本のラインを、クラブに廻し、結わえて作業は終わり。

デッキとコックピットの往復を少なくするために、3本のラインを結ぶ作業を先にして、最後にハルヤードを引いても可。(船首が風上に向いていない限り、セイルは自分では落ちてこない。)

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尚、安全のためリーフィング作業はできるだけセイルのウェザー(風上)側から行う。リーフ・クリングルを下に引く作業も然り。リーフィング・ラインは両端ともクリート留めしてある(左舷は一番上の写真、新しいブロンズ製クリート、右舷は一番下の写真、一番右のクリートをそれぞれ参照)ので、いつもウェザー側から引っ張って再固定できる。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
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