海洋で使われる船艇には昔から良くブロンズが使われて来た。
ブロンズは表面にパティナ(緑青)が出て大気の酸素をカットするので本体は鉄のようにボロボロに錆びて朽ちることはない。
またSS(ステインレススティール)のボルト・ナットのように長年経ってもパーツとパーツが溶接のように固くくっ付いてしまうこともない。
船艇にとっては強度、耐久性、使い勝手、すべてに渡って実に相性の良い合金だ。
このためパティナの出たブロンズを艇の象徴としてロマンティックに扱う人も少なくない。
しかし、イクステリアは良いが、インテリアに出てくるパティナもこの写真の状態まで来るとどうだろうか。もう少し擦って拭き取ってやっても良いのではないかと思うがどうだろう。
尚、近年ではブロンズの良さをそのままキープし、見た目も美しい Chrome-plated Bronze (ブロンズの表面にクローム・メッキを施したもの) に人気がある。見た目はSSのように見えるが近くで見ると違いが分かる。
(写真はPSC製434艇中054番 Nomad です。)
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