シャンティーは船外機仕様。
船外機仕様フリッカでは通常このようにコックピット後部に専用ラザレットを造作してありこの中にタンクを格納している。
初期PSCフリッカではコックピット排水口がコックピット後部にあるので万が一ガソリンや気化したガソリン(空気より重い)が漏れてもそこから艇外に排出される。船外機用タンク設置場所としては理想的だ。
こちらはコックピット下のスペース。
船内機仕様艇ではエンジン・ルームになっているが、シャンティーではここにも特設大型タンクを備えている。
船外機のガソリン・エンジンはディーゼルの1GMと比べ、1時間あたり約4倍の体積の燃料を使う。
この特設タンクはクルーズではおおいに役立つだろう。
手前の12Vバッテリー2個はコンパニオンウェイから、タンクはコックピット・ハッチからアクセスしやすい。
それぞれこの位置なら燃料タンクが満杯の時も空の時も、アスワートシップ(右舷左舷方向)、ロンジテューディナル(船首船尾方向)、それぞれの艇のトリムに影響が少なく対処もしやすい。
しかしこの場所だとガソリンが漏れた場合排出口が無く、危険だ。外への排出口の確保と漏れて気化したガソリンを強制換気できるブロウアーの設置は必須。既に手当て済みなのだろうか。
またバッテリーからは何かの手違いでスパークが出ないとも限らない。ガソリン・タンクの隣に置くのは避けるべき。バッテリーは船内機仕様艇のようにSTB側コックピット・ロッカー内に移動したらどうだろう。
(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1980~83年頃製 Shanti です。)
⇒フリッカ・データベース