トトロを昨日の10年前のフリッカと比較するとちがいは歴然。バックステイは2本になりチェインプレイトがトランサムに直接装着してあること、スターン・プルピット・レイルが全体2段になっていることが分かる。
(尚、1980年代中頃の艇は、スターンプルピット・レイルは全1段。またチェインプレイトに装着したバックステイ2本はこのようにトップまで2本平行のもの、逆Y字型にまとめられたスプリット・ステイ型になっているもの、双方ある。)
トトロのティラーとラダー・チーク(頬板)はマホガニー製。
SANOMAGIC の末四郎氏作。同氏撮影。
コックピット・シートに座って手にするティラーが膝にあたらず操作しやすそうだ。このティラーは一枚の厚板から出来ている。
製作中の様子。下はPSC製ではなく、換装して使われていた出来合いの物。
薄い板を積層する合板式なら材料は半分で済むが、これはまるまる1本をカーブを描いて一枚板から切り取る贅沢なつくりだ。クリック拡大すると鉛筆で描かれたパターンが良く見える。(この写真、および下の各写真はオーナーのM氏撮影。)
板から栽断後、仕上げをし、エピアンのニスを塗って乾燥させているところ。立てて見るとカーブの具合が良く分かる。
この新作ティラーはファクトリー製よりも幅が12mm 大きく、より頑丈になっている。逆に長さは少し短め。
尚、幅寸の拡大に合わせ、ラダー両側に装着されているラダー・チークはティラーが2枚の間に収まるように、各板の内側をそれぞれ6mm くりぬいてある。そのくりぬきを可能にするため、板自体はファクトリー製よりそれぞれ6mm、計12mm 厚いものを使用した。
(写真はいずれもPSC製434艇中360番目 Totoro です。)
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