2009年3月14日土曜日

黒いボール

この写真はどうやって撮ったのだろう。

日中錨泊していることを示す黒いボールが掲げてある。








岸辺からさほど遠くないところにアンカーを打って停まっている。

フリッカのドラフト(喫水線から下、キールの一番深い箇所まで)は3フィート3インチ(1m未満)しかないからこういうこともできる。

これは上とは別の係留地での同艇 [ウィニー・メイ]









ドラフトが1m以下ということは、フリッカがア・グラウンド(座礁)、海底に船底を擦って動けなくなった場合、横にヒョイと飛び降りて、水深の深い方へ押してあげれば良いということだ。大人だったらちょうど腰のあたりまで水に浸かる位だからこの作業は難しいことはないだろう。小型フル・キール艇の利点のひとつだ。

(写真はPSC製434艇中、273番目 Winnie Mae です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2009年3月13日金曜日

マスト下のアーチ

このフリッカの名はアニカ。旧名はビッグフット。

フローティング・ドック(パントゥーン・ドック)ではない、固定式のドック。アメリカでは極めて珍しい。



干満の差が激しいところのようだ。ドック・ラインの張り方に気を使うだろう。 さて、本日はこういう風に外からは見えないマスト下のアーチの話。

この件、[以前にも書いた] が、今日2枚のインテリアの写真ではマストからの過重を支えるアーチの厚みがもっとはっきり分かる。


上のリンク先の各写真で分かるように、ファクトリー製フリッカのキャビン天井は昔の車の天井風にビニールのヘッドライナーで覆ってある。

そのビニールが弛んだり、汚れたり、破損したりしたため、この艇のオーナーはファイバーグラスのキャビントップとカバー間のフォーム断熱材、およびカバーそのものを除去してしまった。その後、新しいカバーを貼り付け、木製バトンを使ってそれを固定している。

ファクトリー仕上げでは断熱材と緩めに張ったカバーのためここまではっきりアーチの厚みが分からない。




興しろいのはキャビンの壁も一旦ベアーのファイーバーグラスまではがし、天井と同じ仕上げにしてあること。通常ティーク板などの上張りに隠されているアーチを支える厚板(機能的にはニー、knee)がはっきり見える。

マストからの過重はマスト下のアーチを通り、ニーからサイド・デッキを挟んでバルクヘッドに渡され、ソール(床)へ、さらにハル、キールへと伝えられている。このためフリッカにはキャビン内を突き抜けてキールに直接ステップするマストは不要となっている。

(写真はPSC製434艇中105番目 Annika a.k.a. Bigfoot です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2009年3月12日木曜日

スロー・ダンシング

激しいダンスも好いけれど、スローなダンスも良い。

フリッカのセイリングをスロー・ダンスに例えたのだろう。なかなか味のあるネーミング。






マルコーニ・リグでもタンバーク色のセイルはフリッカに合うと思う。

風は見たところ5ノットくらいだ。









2年ちょっと前にオーナーが変わって艇の名もロアンとなった。つい最近また新オーナーの手に渡ったという。今度は何という名前になったのだろう。

(写真はPSC製434艇中194番目 Roane a.k.a Slow Dancin' です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2009年3月11日水曜日

エンジン・ダッシボード

昨日のコックピット・ハッチのカバーの件、これが閉じた新型カバーの後ろ半分。

さて、本日はエンジン・ダッシボード(計器盤)の話しだが、このフリッカはパシフィック・シークラフト(PSC)の1984年製。



スターボード側コックピット・シートの壁にすべてのコントロールが集められているのが珍しい。奥から、エンジンを止める時の燃料供給ストッパー、ダッシボード、ギア・シフトとスロットル共用の一本式レバー・コントロール(レバーは脱着式で外してあるようだ)、手前は手動ビルジ・ポンプのハンドル取り付け場所。

同艇の外観。ポート(窓)は長方形のプラスチック製。








ポートで節約してあることを考えると、コントロール類はすべて自分で取り付けたのかも知れない。(ダッシボードはファクトリー・スタンダードのパーツを使っている。)当時はこのように新艇注文時に細かくファクトリーでやらなくても良い作業を指定してお金を節約することができたという。

スクロールワークを自分でペイントすることにして金をいくらか浮かした、という実際のオーナーの話もある。

変な写真を取り出して申し訳ない。手前のブーム・エンドの作業は無視して、その下、コックピットの奥を見て欲しい。

このフリッカも上と同じくPSCの1984年製だ。エンジン・ダッシボードはこのようにスターンにあるのがファクトリー・スタンダード。






またスターボード側の壁にはビルジ・ポンプのハンドル嵌め込み場所(下の写真 = 白い四角いカバーがしてある)や、エンジンのギアとスロットルの各レバーが別々の2本式コントロールが付いている。

これらの配置や品物もすべて1980年代中期フリッカのファクトリー・スタンダードだ。






尚、エンジンを止める時の燃料供給ストッパーのノブはコックピット・シートのカバーを開けた、ラザレットの中にある。バッテリー2個も同じくラザレットの中。

(写真上2枚はPSC製434艇中、番数未確認の1984年製 Carina、下2枚は295番目 Serenity です。)
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2009年3月10日火曜日

コックピット・ハッチ

フリッカのコックピット・ハッチには2つの型があることを [以前書いた]

旧型ハッチ。

蝶番がついていてポート側に立てるようになっている。このハッチ・カバー、骨組みはあるが、新型のものに比べて実に薄っぺらに出来ているように見えるがどうだろう。

尚、この艇は船外機仕様なのでエンジン・ルームにはバッテリーが鎮座している。




こちらは新型ハッチ。新型はカバーの四隅を大型ネジで留めるようになっており、エンジン等のメンテ作業時はカバーをこのように完全に外して作業する。

後日註: この型のハッチを閉めた写真は [このページ] 最後の写真参照。








マリン合板のコアに両面、四周ともファイバーグラスを積層したこの型のカバーは頑丈だが実に重い。万が一海上で開けざるを得なくなっても、二度三度考えてやはり開けるのは思いとどまるのではないかという気がするほど重い。マリーナでの作業時は外したカバーをドックの上に置いている。

(写真上はPSC製434艇中、番数艇名未確認、1980年製のメキシコにいるフリッカ、下は295番目 Serenity です。)
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2009年3月9日月曜日

ロールアップ型フレキシブル・ソーラーパネル

ハードな固定式ソーラーパネルとちがい、ソフトタイプのものは使わない時クルクル巻いて仕舞い込むことができる。

フリッカではこのようにコンパニオンウェイ・ハッチの前に置いているオーナーが多いようだ。






しかしこの艇のようにシー・フッドが付いていない艇はハッチの開閉の邪魔になりそう。シー・フッドが付いていれば、ハッチはシー・フッドの下にスライドするのでその心配はない。

利用者の言によるとソフトなロールアップ型は薄い、軽い、フレキシブルというのが利点だが、機能的にはハードなパネルには及ばないという。


最近は性能も向上しているようだがどうだろう。たまたま [サーチで出てきたサイト] で見てみると、値段はハード・タイプに比べて高い気がする。

上2枚の写真はこの艇のもの。












写真で見る限り、太陽の恩恵を十分受けられる場所のようだ。陸電で充電できない艇でも毎週エンジンをかけずにバッテリーをフル充電しておくことが可能かも知れない。

(写真はPSC製434艇中071番目 Tern です。)
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2009年3月8日日曜日

フリッカのセイル・マーク 2

PSC製フリッカになってからはPSCロゴにフリッカのFをつけたマークがフリッカのセイル・マークになった。それも2種類あるが、詳しくは [フリッカのセイル・マーク] を参照。

今日はPSC(パシフィック・シークラフト)に先立ち、1977年頃までフリッカをファクトリーで生産していたノー’スター製フリッカのセイル・マーク。

Nor'Star (North Star)、つまり北極星の名のごとく、星をあしらったマークの中心に20フィートの20が入れてある。遠目にもはっきり分かる、なかなか視認性の良いマークだ。



写真はノー’スター製フリッカ20艇中、初期のものという。南カリフォルニアに間違いはないが、背景に山が写っていることからするとノー’スターのファクトリーが在ったサンタ・バーバラあたりと思われる。見たところ風はおそらく12-13ノット位。

PSC製マルコーニ・リグと違っているのは、同じスループでもPSC製がフォアステイがマストヘッドまで伸びたマストヘッド・スループなのに対し、このノー’スター製は、見てのとおりフラクショナル・リグということ。

PSC製に比べ、マストが高く、ブームが長い。ブームはスターンから2フィートぐらい突き出ているから、PSC製マルコーニに比べ、3フィート以上長いということになる。バックステイは当然ラニング・バックステイだ。

後ろへレイクした高いマスト。二本マストのスクーナーではないにしても、ハルやキャビンの形、バウスプリット、長いブームと相俟って、小型艇ながらバランス良く、クラシックなラインで美しくまとまっている。

尚、シュラウド用チェインプレイトはマストヘッドからの1本用、スプレッダー下からの1本用、合わせて各舷2つづつしかない。

(写真はノー’スター製20艇中、番数艇名未確認、70年代半ばのフリッカです。)
フリッカ・ホームページ