セレニティーに付いて来たウィスカー・ポールはForespar adj6-12 というもので、小型艇用の簡素なもの。太いアルミ管に細いアルミ管を差込んであり、ツイスト・ロックで希望の長さに固定する。一等短くした状態で6フィート、最長に伸ばすと12フィートとなる。
しかし、ジブのクルーに差し込むスパイクが欠損していて、ポール装着に苦労していたので修理することにした。
ポール・エンドのパーツは良く壊れるものらしい。スペアのスパイク(細管用)、ラッチ(細管用)、ラッチ(太管用)の計3個と接着用エポキシがセットになり比較的安価で販売されている。
細管用のスパイクをそのまま交換しようかと思ったが、せっかく細管用のラッチも付いて来たのでそれを付けることにする。
しかし先ず今付いているものを外さねばならない。エポキシで接着してある様だ。エポキシを軟弱にして壊れたエンドを外すにはアセトン(シンナーの中にも入っている)に最低1時間浸ける等の化学的方法、ヒート・ガン(ヘアー・ドライヤー)などで熱くする熱処理法の二つがあるらしい。
ケミカルな方法は好みではないので、とりあえず熱処理法を試す。
沸騰させた熱湯をカップに注ぎ、ブーム・エンドを浸ける。これでかなり熱くなるが、プライヤー等を使って物理的にエンドを引き抜くのは無理ということが分かった。
短時間で済ますにはこれが一番と、金鋸で先端を切断し軽くヤスリをかけた。
切断したエンドにエポキシーの代わりにゴリラ・グルーを塗ったラッチの基部を挿入して装着。
ゴリラ・グルーでは用を足さず、パフが吹いてこのエンドがスポンと抜けるかも知れないが、とにかく実際に試してみたい。
この作業でポールは約1インチ短くなったが12フィート全開にすることは無いので、実用には影響無しと思う。
(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
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