コールド・モールド (cold-molded) のハルとは薄板を斜めに張り、その上に方向を90度変えながら積層して形成したハル。薄板の積層を最後にファイバーグラスでカバーするのが普通。
ファイバーグラス製の量産艇では先ずスティールのモールド(通常メス型)を造り、その中にファイバーグラスを積層して行き、固まったらモールドから外すという生産方式を取る。コールド・モールド方式は高価なスティール製モールドを造らなくてもよいので、良くワン・オフ艇(1艇だけというカスタム生産)に使われる。厚板(プランク)を曲げながら平行に並べてハルを造る旧来の木造方式と異なり、現代的なデザインを含むどんな形のハルも形成しやすい。(興味のある人は [このビデオの画面] 参照。)
昨日の [2枚目の写真] 、テーブルのアウトボード側のハルの内側。
斜めに張った薄板の様子が良く分かる。
個室ヘッドの中。
この艇のコールド・モールド・ハルもエポキシ樹脂を使い90度の角度で互い違いに層を重ねた板の上に、やはりエポキシに浸したファイバーグラスを張って仕上げてある。
スターン部。正面はトランサムの内側。
コックピット・ラザレット(ロッカー)内部。
(写真はフリッカの兄弟艇アリグラ中の1艇 Ruscoe です。)
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