2009年1月7日水曜日

「ハイドロ・バブル」アンカー

フリッカにファクトリーから付いてくるアンカーは20ポンド(9kg)のCQRアンカー。CQRはバウスプリットに収まった姿は潮っ気があって様になっているが、なかなか海底をバイトしない、走錨する、など性能が劣る。各種テスト結果でもそのとおり報告されている。(例:Yachting Monthly & Sail Magazine Test ) 

そこでテストでいつも好成績を残しているこのHydro Bubbleアンカー(AC300GS型、重さはCQRの約半分の11ポンド、5kg弱)を購入した。

30フィート・約10,000ポンドの船艇用。20フィート・6,000ポンドのフリッカには十分な大きさだ。





前々から買おうと思っていたのだが、実際に購入したのは昨年3月。製作会社が潰れてしまったというニュースを聞き、急ぎストックのある販売店から購入した。自分でテストしたところ、評判どおり食いつきが抜群で、一発でセットできる。ホールディング・パワーも申し分ない。

いつもはコックピット・ラザレット(ロッカー)にしまい、必要な時のみ取り出してバウのプライマリー・アンカーとして使っている。軽いから持ち運び、取り外しは簡単だ。組み立ては写真のように行う。分解は逆の順番で。


見かけが悪い(端的に言うとオモチャに見える)、エアタンクの寿命が実証されていない、など懐疑心の深い人々が多くて実際に買う人の数が会社を支えるほど多数ではなかったのだろう。潰れてしまったのは大変残念だ。


このアンカーのおかげで 『セレニティ』 のCQRは今では家のガレージの置物になっている。スターン用にはチェイン不要でスコープが小さくて済むと宣伝している [ボックス・アンカー] タイプの [三角アンカー] を積んでいる。


ハイドロ・バブルはバブルが付いているため、CQRのようにバウ・プルピットのプラットフォームには搭載できない。が、そもそもそこにはアンカーを置いていない方がプルピットでの足場が確保でき、ジブのテイク・ダウン作業などの立ち回り時に安全性の面から都合が良い。

見かけは良くないが、フリッカにはピッタリのアンカーで満足している。長期クルージングに出かけるチャンスがあれば、純正フォートレスもひとつ用意したい。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
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2009年1月6日火曜日

オフ・シーズンの冬の日 2 (Video)

同じ12月26日(金)、別アングル。のんびりしたウェザーサイドを主体に。



見ての通り、ブーム(ボート・フック)の先のキャメラをどのくらいの角度で被写体に向けたらいいのか、まだ割り出せていない。突き出したレンズがキャメラ本体の真ん中にあるキャノンと違い、対ショック性を売り物にしているこのオリンパスではボディの左上隅にあり、ボディ自体に埋め込まれているような状態。感覚的に慣れるまでもっと練習が必要だ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2009年1月5日月曜日

オフ・シーズンの冬の日 (Video)

12月26日(金)、なんとか8ノットほどの風があったので出航、オリンパス・キャメラのテスト。落としてもぶつけても壊れず、水に浸かっても平気な防水キャメラだが、画質はキャノンのバカチョンに劣る。ブームには7フィートのボート・フックを使った。ボート・フックは伸縮自在なのでデッキ上での取り回しが楽。



今年の冬は雨が少ない。このまま冬が終わると旱魃で夏の水不足も懸念される。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2009年1月4日日曜日

パワーボートになったフリッカ

カナダで造られた自作フリッカ。もともとはセイルボートとして使われていたのだろう。

ロング・ショットで分かりにくいが、真ん中の艇(クリックして拡大)。場所はおそらくオンタリオ湖(トロントやナイアガラの滝の近く)。


寒い季節が長いのだろう、モーター・セイラーのようなスーパー・ストラクチャー(デッキ上の造作物)を付けてシーズンを長くして楽しんでいたが、その中マストも倒して、パワーボートとして使うようになったようだ。パイロットハウス的スーパー・ストラクチャーのデザインや設置法は素人離れしている。外見上も機能上もこれ以上のものが望めるだろうか。

サイドデッキの広さとコックピットの造作などからブルース・ビンガムの図面から起こした自作艇であることが分かる。




それにしてもスーパーストラクチャーは限られたスペースで外観をこわさず、使い勝手も良く考えて作ってある。雨雪がガラスから落ちやすいように傾斜をつけたフォア、その角度、その3枚ガラスのバランス、両サイド各2面の窓の大きさ、そしてアフトの観音開きのドアとその下の取り外し式バルクヘッド。私見だが実に良くフィットしている。残されたコックピットも充分実用的だ。

(フォア・デッキ、ならびにルーフ・トップに乗せられたスパーを見ると、もしかして今でもそれらを組み立ててセイリングが可能なのかも知れない。)

(写真は存カナダ、自作のフリッカです。)
フリッカ・ホームページ

2009年1月3日土曜日

浮遊電流対策

マリーナにはセイルボート、バワーボートが多数係留され、殆どの艇が係留中に陸電でバッテリーを充電している。中には海中へ漏電している艇も、無きにしも非ずだろう。海中にこのような浮遊電流があれば、海中にある艇の金属部分の電蝕を心配しなくてはならない。

プロペラ・シャフトにジンクは付いているし、ピントル+ガジョンにもジンクを付けている艇もある。アルミなどメタル製のハルでないかぎり、それだけで十分な気もするが、ステンレスとブロンズといった自艇の異種金属間の電流による腐蝕ではなく、よそからの電流にアタックされた場合を考えて念のためにシュラウドやステイのチェインプレイトなどから海中にジンクを提げているヨットがある。

『セレニティ』 でもそれをまねてどのような効果があるかテストしてみることにした。しかし、船具店で魚の形をしたそれ専用の大きいジンクの塊(グルーパー・ジンク)を売っているが、値が張る。とりあえず安い小さいものでテストすることにして、ポートサイドのステイ(正確にはチェインプレート)から吊り下げた。






ジンクにつけるラインにはスタンディング・リギングを全部新品にした時にとって置いた、古いウィスカー・ステイ(バウスプリットからバウ両舷に各1本づつ付いているステイ)の1本を使用。




ブロンズ製ターンバックルが付いている方が上になる。上端に大きい円形ピンを付け、ジンクはもう一方の端にステンレス製のボルト・ナットで固定した。








3ヶ月後のジンクのようす。ツルツルだったジンクの表面も、近くで見るとすでにアバタ面。月面のように小さな穴があちこちに出来ている。(写真をクリックして拡大すると分かりやすい。)




裏面は特にエッジ(周辺)部分が、ギザギザに電蝕されている。







そこまでの電蝕は早かったが、不思議にそれからスピードが落ちて、その後さらに半年経ってもあまり大きな変化は見られない。この3ヶ月目の写真を撮った時、同じものをもうひとつ作ってバウのフォアステイからも吊るし始めたが、そのフォアステイのジンクも大体同じくらいの期間で同じくらい電蝕されたあと、やはりスピードが落ちた。なぜだろう。

何はともあれ、吊るしていなかった時に比べて気休めにはなっている。

(写真はすべてPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
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2009年1月2日金曜日

ミキシング・エルボーの掃除

1GM10 のマニュアルによるとエルボーは250時間ごとにクリーニングするように書いてある。

これはエルボーとエンジン本体の間に挟むガスケット。ガスケットはメタル・コアの両面に銀パラ(スキーの銀パラではない)のコーティングを被せたもの。画面右が新品、左は使用済み。


外したエルボーのエンジン側取り付け口。フランジについているのは古いガスケットの銀パラ。エルボーの口から管内に厚さ5-6mmの油性カーボン(スス)が層になって付着している。エンジン稼動193時間でこの状態。


外したエルボーの出口側。層になって付着した真っ黒いススで分かりにくいが、内側の菅と外側の菅の間のスペースはまだ塞がってはいない。(写真をクリックして拡大すると分かりやすい。)






エルボーを取り外したエンジン排気口。

外したばかりなので排気口のまわりにガスケットの銀パラが付着したままだ。


排気口自体もエルボー同様、油性のススが層になって付着している。これも忘れず清掃・除去しなくてはならない。

エルボーから取り出したススの固まり。









煙突掃除屋のワイヤ・ブラシの小型版で行うべき作業だろうが、それがなかったので先ず先の平らな細身のドライバーを注意深くゆっくり押すような形で大部分のススを徐々に剥ぎ落とした。結構やりやすい作業だった。それを両方の口から行った後、ラニヤード(細紐)を両端から引っ張ってゴシゴシ、最後はタオルを両端から引っ張ってゴシゴシ。最後の点検で部分的に残ったススをまたネジ回しで軽くはがしてきれいにした。尚、紙の上、画面左の小さい山はフランジから剥ぎ落とした銀パラ。

清掃後のエンジン側取り付け口。

画面左は清掃後のエルボー、右はスペアとして購入してある新品のエルボー。






新品のエルボーがあると、エルボー清掃時の参照用としても役立つ。新品を見てその形状が分かれば、この部分はまだ力を入れてドライバーで掘り進めていいな、とか、エルボーの取水口の菅の内側のあたりは少し盛り上がっているので注意して作業しなくては、とか、参考になり、自信を持って作業をすすめることができる。万が一エルボー本体を傷つけてしまったり、腐食で空いた穴を発見したりした場合、新品の方を装着すれば良い。

清掃後の出口側。

画面右が清掃後のエルボー、左がスペアとして購入してある新品。今後もエルボーを約200時間毎(または2年毎、どちらか早い時期)に清掃してみる。尚、ガスケットは当然清掃時毎回新品との交換が必要。


(写真はすべてPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
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2009年1月1日木曜日

ピントルの腐食

正月向けの話題ではないが、昨日のラダーとガジョン+ピントルのつながりでこの写真となった。

3組あるガジョン+ピントルのセット中、一番下の組。








約3年前南カリフォルニアで購入後、サンフランシスコに移して船底のブリスター処理その他、3ヶ月かけて大掛かりなメンテをした時の 『セレニティ』 だ。

こちらは手入れをする前の姿。










22年間、年中ロサンジェルスの南、ニューポートの海に係留されていたせいだろう、見てのとおりピントルの環が電蝕でボロボロになって一部がガラッと落ちてしまっていた。

原因は海中での異種金属の接触にあるのだろう。








ということで、ピントルを新品に交換時にピントルの環と特大ボルトのように見えるピンの頭の間に挟まれていたウォッシャーは除去してしまった。ガジョン、ピントルはともに一式シリコン・ブロンズ製。今度は何年持つだろう。ピントルやガジョンに円盤型のジンクをネジで装着しているフリッカも見かける。次回上架時にやってみようかとも考える。

(写真はすべてPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
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