ブームヴァングはマストの根元とブームの下をつなぐ。ブームが上に上がるのを防ぎ、セイルの形がくずれないようにするのが一番の目的。
殆どのフリッカは従来からのこのタイプを使っている。
(写真はクリックすると拡大。)
下り(追い風)の時には下のエンドをレール(デッキの端)につけて、ブームが反対側方向へスウィングしないように留め置く役割を果たす。不意のジャイブを避ける、いわゆるプリヴェンターとしての使い方だ。
↑ の写真で目につくこと。
(1) ブームヴァングの下部は直接マストの受け皿(タバーナクル)に付けず、まずセイル・タイを付け、ブームヴァングはセイル・タイに装着してある。これはハッチを格納するシー・フッドの前端部がブームヴァングのラインやブロックで擦られるのを避けるため。セイル・タイならシー・フッドを磨耗させることはない。
(2) メインをトリプル・リーフしている。フリッカのメインスルは小さいので、リーフはスタンダードのダブル(2段)リーフで十分。だが、35ノット以上の風で3段目(3本目)のリーフがあると重宝するだろうな、と思ったことはある。
こちらはリジッド・ヴァング、つまり固いヴァング。マスト側のエンドはマストの受け皿ではなく、マスト自体に特別に装着用具を取り付けた。
このヴァングは[ここで購入したもの] 。フリッカ用には一番小さいもので十分という。ブームからマスト・ベースまでの長さは約18インチ、マストからブームまでの長さは約38インチ。
(写真上はPSC製434艇中423番目 Caraway、下は294番目 Sally Ann です。)
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