2012年3月14日水曜日

リサンダ エンジン 2

96年製のリサンダではエンジン・ルーム内の燃料供給ラインが例えば [84年製のセレニティー (リンク先11~13枚目)] と比べて整理整頓されているようだ。

軽油中の水分を除去するフィルター(中央白)を通過した燃料は上のラインを通って左のポンプ(灰色)へ。




ポンプを通過した燃料はすぐUターン。下のラインを通り、エンジンのフォア側を横切って右舷側へ。ポンプの型式も新しくなっている。


セレニティーでは上記リンクに見える通り、ラインはポンプを出るとスターン方向に走り、艇の後部で右舷側へ横切り、その後フォアに走ってエンジンに接続されている。

リサンダに見られる新配管ルートはリサンダ特有という訳ではなく、他のフリッカでも見たことがある。90年代の艇ではスタンダードだったようだ。

尚、この艇のエンジン・ルーム内壁にはエンジン・ノイズが外に洩れないよう可能な限り [防音用インシュレーション] が張られている。ビニールのコアを耐火ポリエステルの遮音材で挟み、さらに表面を銀色の気密材でカバーした積層材だ。ちなみにサノマジックの末四郎氏出身の佐野造船所では表面の黒い [ヤンマー製防音材] (リンク先ページの写真下2列)を使っているという。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2012年3月13日火曜日

リサンダ エンジン

リサンダのエンジンは1GM10。仮に15年間で300日しか出航していないとすれば稼動はせいぜい450~500時間だろう。

恐らく再塗装だが、錆一つ無い。黒い塗装のエンジン・マウントも然り。マウントの磨耗も殆ど無いだろう。




下の写真はコックピット・ソール(床)のハッチを外して上から見たところ。

画面右下、ミキシング・エルボーと排水ホースの繋ぎ口に注目。








エルボーの出口側にホースの直径に合わせるための金属管が嵌めてある(溶接かもしれない)。そもそも1GM10 のエルボーの径とプラスティック製ウォーター・ロック・マフラーの入り口の管の径は異なる(前者が後者より大きい)。前者に合わせると後者にクランプで留める時に余計締め込まなければならない。ホースは僅かだが変形する。

この艇ではエルボー側に径を小さくするための接続管を付け、ウォーター・ロックの管径に合ったホースを使用できるようにしているらしい。

ウォーター・ロック(肌色の物)は一見80年代のフリッカに搭載のものと同品。







しかし [84年製のセレニティーの品] と比べると少しコンパクトな新型になっている。






シャフトにはパッキング・グランドではなく、ドリップレス・シャフト・シールを装着。

(尚、ウォーター・ロック・マフラーは名前の通り海の水が艇外への排出口からエンジンに逆行しないようにロックする機能を持ったマフラー。)

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
フリッカのリグ

2012年3月12日月曜日

セレニティー シーズン開幕準備完了

3月10日土曜日、ハルとデッキを洗い [ニューグラス2] を塗布した。

2007年購入のボトル1本が、1年1回の塗布で足掛け6年、トータル6回の塗布に使えたことになる。

フリッカは20フィートの小型艇なので作業も短時間(2~3時間)で済み、材料も長持ち、という訳だ。(ニューグラス2はキャップだけでなく、固く締められる内栓も付いてくるので6年保管でも質の劣化は皆無。)




小型艇故に塗布もドックで行える。ベターハーフが反対舷のレイルに座ってくれたおかげで喫水まで楽々手が届いた。



船体の向き入れ替えも二人の手押しで無理なく5~6分も掛からない。

***

しかし1ボトルで6年もつと書いたがさすがに6回目となると残量がボトルの底から1.5cm程しかなかったので、今回はハル・デッキ全面をカバーできるようになるべく薄く引き伸ばすように塗布した。(ニューグラス2は水溶性。)

殆ど重ね塗りしていないので、今年は新しいボトルを購入してシーズン途中でもう1回塗るかも知れない。




とにかく長かったオフ・シーズンのメイジャーなメンテ作業は全て完了した。







She's all dressed up and ready to go. いよいよ来たる第2土曜日がセレニティーの個人的なシーズン開幕日。(昨年は2月初頭にシーズンをオープンしたので今年は約1ヶ月半遅い。ちなみにSF湾のヨット・クラブ等の本年の公式セイリング・シーズン開幕は4月最終週末となっている。)

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2012年3月11日日曜日

リサンダ コンパニオンウェイ下

1枚目の写真はピンボケだが、コンパニオンウェイ・ラダーを内側から見たところ。ステップにはほぼ一面にノン・スキッドが貼られている。

画面左、個室ヘッドのドア下部に開口部が見える。もしかしたら消化器用のコンパートメントかも知れない。




画面右、クォーター・バース側にあるバッテリー・セレクターは [Cole Hersee 製]






ちなみに80年代の多くの艇では [Parco 製]

コンパニオンウェイの基盤、およびエンジン・ルームとの仕切り板を外したところ。






例によってスルーハルが3個。向かって左上がエンジン冷却水とヘッド洗浄水の取水口。手前の大きいスルーハル2個はコックピットの排水用。

画面右(左舷側)にあるコックピット排水用スルーハルのクロースアップ。







手前に透明のホースをボルトで塞いだものが見えるがこれはスルーハルとは無関係。ホースの位置と大きさからして恐らくギャリーのアイスボックスからビルジへの排水管だと思われる。必要な時だけボルト(栓)を抜いてコップ等に水を流し込むのではと想像する。しかしそこまでしてビルジを完全にドライに保ちたいのだろうか。無論シャフトにはPSSドリップレス・シャフト・シールが付いているに違いない。

画面左(右舷側)のクロースアップ。緑青も殆ど見られずブロンズが生の新品に見える。リークは皆無。




やはり年に20日程しかセイルせず、いつもトレイラーに乗せているのだろう。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2012年3月10日土曜日

リサンダ コックピット 2

右舷側コックピット・シートの蓋を開け、ロッカーを覗く。

画面左端(フォア・エンド)はバッテリー2個分のベッド。バッテリーは換装する積もりなのか取り外してある。




興しろいのはその横の黄色いシーコック・ハンドルの付いたスルーハル。ヘッドの汚水ホールディング・タンクからの排出用らしい。ということは画面右端に覗いているトランサムのスルーハル2個はビルジ排水、エンジン排気排水、それぞれの専用ということになる。従って手動ビルジ・ポンプのホースもビルジから直接出て来ており、ビルジかホールディング・タンクかを選択するための [Yバルブ (リンク先3枚目の写真)] は無い。

しかし、コックピットの手動ポンプを使わないという事はホールディング・タンクを経由しないでヘッド(WC)のポンプを使ってヘッドから直接排出するようになっているのではないか、またスルーハルが水面下なので禁止海域でもステルス・モードで排出する輩がいるのではないか、などと心配してしまう。

バッテリー・ベッド部分のクロース・アップ。

奥の黒いホースは用途不明だが、明らかにスルーハルではない。



真ん中のバッテリー・ホウルダーは長方形のプレイトを90度回し2個のバッテリーを同時に押さえてネジ留めする。84年製にはこの仕掛けはなく、ストラップ固定式。

コンパニオンウェイの左舷側、白い計器カバーの上に見える黒い長方形のものは今まで見たことがない。一体何だろう。



両側のティーク・トリムとスライディング・ハッチに付いているボタンはサンプレラ製のコンパニオンウェイ・カバー装着用か。

Lewmar の16番セルフ・テイリング・ウィンチも機能的にはともかく、外観が少し改訂されている。






コーミング・サイドにもフック・ボタンが見える。ドジャーの端を留めるためのものだろう。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
USヤフー・フリッカ・グループ

2012年3月9日金曜日

リサンダ コックピット

倉庫での撮影のため写真が暗い点はご容赦。

保管中はティラーを外し、ラダーは真ん中で留めてある。

プルピット・レイルの左舷(画面右)側ポストが白い。


実はポストが白いのではなくポストに白いプラスチックのテューブが留めてあるのだ。その正体はガーミン製GPSの長いアンテナ。

ガーミンのアンテナの上部。











下の写真、コックピット右舷側にはオート・パイロット用のセットアップが見られるが、これまで何度も書いたように、右舷側にはロッカーがあるので左舷側に装着した方が使い勝手が良いはず。

コックピットは1983年末に新型モールドになって以来メイジャーな変化はないが、96年製ともなると各所にアップデイトが見られる。


エンジン・ハッチ・カバーのフォアとアフトの両エンドには取っ手(黒い長方形の部分)が付けられ、リセス(壁埋め込み)型のエンジン・ダッシボードもティーク枠、クリアー・プラスティックのカバー付き。

イグニッション・キー部分だけカット・アウトのあるプラスティック・カバー自体は1992年製 [ダルシニア] と同じだ。



2本式ではあるがエンジン・リモート・コントロール(ギア、スロットル)も旧式に比べモダンな感じ。





ロッカーの金具には錠前を懸けるだけでなく、レバーを下に倒してロックできる機能も付いている。

コーミング・ボックス脇にはクリートが見える。










座る時背中に当たって痛くないか心配だが、ここに付けた理由は何だろう。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2012年3月8日木曜日

リサンダ トップサイド

1996年からの15年間で出航した日は計何日あるのだろう。300日位か。

バウ・ローラー2本のプラットフォームを上から見たところ。









80年代の艇ではバウ・ローラー全体がブロンズだが、90年代の艇では回転するローラーそのものだけがブロンズ、残りはステンレスになっている。

フォアデッキのクリートも平行に2本。

ティークはセトール仕上げ独特のくすんだ鈍い光を放っている。



マスト・ステップに立ててあるのはマストではない。倒して横置きになったマストをサポートするための短い柱。




シングルハンド・パッケージ用デッキ・オーガナイザーも80年代とは違ったモダンなタイプ。

マストはバウとスターンの両プルピット・レイルに渡してある。

手前(フォア)がトップ。




コックピットから見たデッキ。

キャビントップにはドジャーの骨組みも見える。






ウィンチ前には両舷ともに3連のロープ・クラッチを装備。これだけ揃っていればハルヤードやリーフィング・ラインのハンドリングも楽だろう。

セレニティーでもいつかはロープ・クラッチを両舷共に新調したいとウィッシ・リストに入れてある。結構高価なものなのでいつ購入できるか分からない。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、1996年製の Lisanda です。)
フリッカ・ニューズレターのページ 最近は写真やレポートなどを皆んなブログやフリッカのグループサイトで発表・報告するので新しい号はここ2~3年発行されていないが、アーカイヴは楽しめる。