2009年2月7日土曜日

ウィニー・メイ

ノース・カロライナ州をホームにしている 『ウィニー・メイ』。1983、84年くらいに造られたフリッカだからポートが楕円形。しかしバックステイは逆Y字型のスプリット・ステイではなく、マストトップまで2本走っているデュアル・バックステイ型だ。

オーニング(テント)が凝っている。ブームを骨にした [屋形タイプ] より、頭上に空間があり使いやすそう。見た目も美しい。



真ん中はメイン・ハルヤードで吊るすようだ。四隅をどうやってサポートしているのかできれば同型の実物を一度検証してみたい。尚、上のリンク先、2枚目の写真では、フォアワード・ハッチに同式と見える小型オーニングがかけてある。

スターン・プルピットにつけた両舷のロッド・ホールダー(釣竿用ソケット)を利用して錨泊中に釣りを楽しんでいるようにも見えるが、この艇のラダー(ハシゴ)はどこにあるのだろう。折りたたみ式のポータブルを右舷船腹に付けているのかも知れない。

(写真はPSC製434艇中、273番目 Winnie Mae です。)
⇒フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2009年2月6日金曜日

ディストリビューション・パネル

フリッカの配電盤も時代と共に変わっている。少なくとも初期、中期、後期、と3種類ある。

これは1978年製。PSCがフリッカの建造を始めて2年目の艇。








コンパニオンウェイを降りてすぐ、スターボード側キャビンの側壁に取り付けてある。この艇はヘッドが個室ではなくVバースにある、いわゆるオープン・レイアウト型。この時期の個室ヘッド型でも同位置にあるのかは未確認。

1984年製。













1983年にデッキ・モールドが新型になり、以前見たように、コックピットやキャビン内のアレンジや造作も変わっているので、その時以来この型になったのだろう。コンパニオンウェイを降りてポート側の側壁にボックスが造り付けになっている。この時期でもまだオープン・レイアウト型を造っていてパネル位置が上の1枚目の写真と同じだったのかは未確認。

1993年にはこうなっている。90年代初頭、ファクトリー・オーナーが代わった頃、この型に移行したのではないか。



先々日のキャビン・ライトの取り付け位置の変更と同時期と思う。見ての通りポート側のバルクヘッド上部にかなり大きなボックスが造作してある。移動の理由は不明。これは必要に迫られた改善だったのだろうか。

(写真は上からPSC製434艇中、番数艇名未確認の1978年製、295番目 Serenity、および番数艇名未確認の1993年製です。)
⇒www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力、検索するとリストアップされます。

2009年2月5日木曜日

サンパギータ

2月2日に出てきた帆走姿の1985年製フリッカ。

ロングシャフトのヤマハT8を跳ね上げ、ポートタックで帆走中。







これほど大げさに見える船外機をつけて走る姿は、デッキ長わずか20フィートで重量艇のフリッカならでは、かも知れない。人間の大きさと比べて欲しい。

こちらはスターボード・タック。メインスルは113平方フィート(10.5平方メートル)、ワーキング・ジブは133平方フィート(12.36平方メートル)。

セイルが小さくて、ハンドリングが簡単。

T8は6000ポンドの艇を易々とハル・スピードの約5.8ノットで推進する。








(写真はPSC製434艇中、番数不明の1985年製 Sampaguita です。)
⇒フリッカ・ホームページ Flickas for Sale

2009年2月4日水曜日

キャビン・ライト

フリッカのハル、デッキ、リギング、エンジン、キャビン・レイアウト、インテリアの造作、などの違いや変遷についてはもう書き尽くした、と思っていた。が、まだまだ見落としがあった。

これは1993年製フリッカの室内灯。










これは1991年製。室内灯や長方形のブロンズ製ポートはどちらの艇も全く同じだ。90年代の艇はこのタイプでまとまっているようだ。



自艇が84年製なので気づかなかった。ハウス内部をティーク壁にするか白いフォーミカにするかはオプションだから、違っていても不思議はない。

84年製。ポートも楕円形。室内灯がこの場所から側壁に移動した利点は、強いて言えば、棚がフルに使いやすい、ということだろうか。


室内どこへでも照射角を調整しやすい、ということもあるかと思う。逆に室内に出っ張っている新型は、体や物をぶつけやすいから嫌という人もいるかも知れない。

この変更が改善か改悪かは別にして、どうもオーナーの変わった90年代のPSCはこのようなどうでも良いと思えるような造作を変更することによって、古いデザインのフリッカを少しでも目新しくしようと努力していたのかも知れない。

(写真はPSC製434艇中、上から順に番数艇名未確認の1993年製、同91年製、および295番目 Serenity です。)
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2009年2月3日火曜日

フリッカと言う名のフリッカ

フリッカのオーナーなら経験があるだろう。行く先々の港で「これはフリッカか?」「これはフリッカじゃないのか?」と良く訊かれる。

このフリッカのオーナーはあんまり多くの人に尋ねられるので一策を講じた。







見ての通り、自艇の名前をフリッカにしてしまったのだ。「これで誰の目にもすぐフリッカと分かるだろう。」 ということらしい。

フリッカというのはスウェーデン語で 「快活でハピーな少女」 という意味からデザイナーのブルース・ビンガムが自分のデザインに付けた名前だから、ピッタリと言えばピッタリで、これ以上の名前はないかもしれない。











7-8ノットの風で顔に明かりが差し、10ノットほどでハピーなスマイル、12-13ノットで本領を発揮し出し、15-16ノットから18-19ノットを最も得意とし、20-25ノットの風を楽しみ、30ノット以上でも泣き顔ひとつ見せず、前向きに生きていく。フリッカはそんな娘だ。

今この艇は売りに出ているが、一番上の写真に見える現オーナーの娘も、一生フリッカという姉がいたことを忘れることはないだろう。


(写真はいずれもPSC製434艇中297番目、Flicka です。)
⇒フリッカ・ホームページ Flickas for Sale

2009年2月2日月曜日

フリッカのセイル・マーク

パシフィック・シークラフト(PSC)製ヨットのセイルは当然ながらどの型にもすべて例外なくPSCのマークが付いている。さらに型式により、例えばフリッカならそのマークの右側部分にフリッカのイニシャルFが入り、PSC37なら37の数字が入る。

しかし、そのマーク下部、ハルの断面の部分が、前期の艇ではこのようにアウトライン、後期の艇では塗りつぶしのソリッドになっている。

この写真のフリッカは1984年製。










これは1985年製。











ソリッドになったのはもっと後、1980年代末から90年代にかけてだろう、とこの写真を見るまで漠然と理由もなく想像していた。中には初期のフリッカでも何年か経って、セイルの新調時、新しいマークを付けてもらったりしているので、この一例だけで確定はできないが、まず85年頃からという可能性は高い。

後年セイルを新調した例。セイル番号は前々オーナーの誕生日。














(写真は上からPSC製434艇中295番目 Serenity、番数不明の1985年製 Sampaguita、および104番目 頼丸 です。)
⇒Flicka20_Japan

2009年2月1日日曜日

R&D フレキシブル・カプリング

以前、『キャラウェイ』でスウェーデン製の [アクアドライブ] というフレキシブル・カプリングを見たが、今日のフレキシブル・カプリングは [R&D] 製。

写真上部の白いポリウレタン製品がフレキシブル・カプリング。









現存のギア(トランスミッション)ボックス側フランジとシャフト側のフランジの間に挟む。詳しいインストール法は上のR&Dのサイトに出ている。アクアドライブに比べて簡単・安価。日本にもディストリビューター(東京・大田区のサムテック)がいるのでかなり出回っているのではないだろうか。

この写真右側、斜めになったファイバーグラス・カバーの合板が見えるが、これはウォーターロック(マフラー)を取り付ける板。ウォーターロックはこの写真撮影の邪魔になるので外してある。

尚、写真下部に見えるのは周知の [PSSドリップレス・シャフト・シール]。

PSSドリップレス・シャフト・シールはグランパッキンを使うスタッフィング・ボックスとちがい、水が漏れない、というのが売り文句だが、漏れた経験のある人はいないだろうか。漏れる場合もあるのだ。要するに、ステンレス・パーツが緩んでしまい、そのためバネの入った蛇腹の部分に常時適度の圧力がかからなくなった場合に漏れる。

ステンレスのパーツが丁度グラファイト(黒鉛)に触れる位置(グラファイトを押さえる位置)で止まっていなければならないのだ。

このフリッカのオーナー、アイヴァンは、写真で白く見える部品を使い、後押しする形でステンレス・パーツに後ろから適度の圧力を加え、「ステンレス・パーツが丁度グラファイト(黒鉛)に触れる位置」に来るよう設定している。シャフト・カラー(シャフトの首輪)と呼ばれるこの品物、MSC Industrial というところで買ったらしい。これでステンレス・パーツを所定位置に持ってくるための調整がとても楽になったという。

(写真はPSC製434艇中358番目、Sans Souci です。)
⇒この艇が Sans Souci
⇒US Yahoo! フリッカ・グループ