2010年2月20日土曜日

コックピットのないフリッカ - リストア進行中

[コックピット・スペースの上に張られたデッキ] が削除された。













この艇は船外機仕様。エンジン・ルームや右舷コックピット・ロッカーに張られた板も剥がすのだろうか。



















まるでカットアウト・モデルのようだ。こういう写真はそうそういつも見られるものではない。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1980年製フリッカです。)
⇒進展状況は [ここでチェック]

2010年2月19日金曜日

25年半経ったコンパス

このバルクヘッド・マウントのコンパスは、リッチー(Ritchie)社製HV-Cというタイプで、セレニティーに新艇時(1984年)以来ずっと付けられていた。

毎年球体中のオイルが減少する。4年前には上部わずか1.5cmほどしかなかった球体中のエアーが、今年に入って40%以上になってしまった。

本体を外してオイルを補充すれば良いのだが、球体左上のグラスに無数の細かいヒビが入っているため、使えるまで使って新品と交換した方が良いと考え、メンテはして来なかった。

しかし、いよいよ交換の時が来たようだ。











キャビン側(ヘッド内)のカバーを外したところ。









見ての通り、コンパス本体は球体裏側に付いたシリンダーが水平ではなく、下に傾斜する形でベースに座っている。この点は90年代製造のフリッカに多く見られる同じ Ritchie 社製の [Navigator BN-202] でも同じ。

(尚、以前にも書いたが、裏カバーの取り付け位置はあまりにもずさんで、画面左側に大きくずれ、4本のネジの中、右上の1本は孔の円周上に引っ掛かり、何の役にも立っていなかった。)

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交換のためにまず現物を外す。本体(球体やシリンダー)を外すのは簡単で、一番上の写真に見える円形部分のネジ4本と下部の1本を外せばすぐ取れる。問題はその外側、角ばったベース部分だ。

ネジ4本を抜いてから、ナイフ、ノミ、ハンマーなどを使って力づくで外そうとしても外れるものではない。ベースとバルクヘッドの間には 3M5200 などのシーラント兼接着剤が塗ってあるからだ。

しかしシーラント兼接着剤は熱に弱い。故に使用するイグザクト・ナイフ(細いカッター・ナイフ)の先を電熱器で暖める。




(工作用ヒーティング・ツールがあればツールの先端をナイフの刃に替えるだけなので便利だ。)

熱くなったナイフの先端をベースとバルクヘッドの間に突き刺すようにしてシーラントをカットしていく。





全部カットするのにナイフを計5~6回暖め直したがカット作業は極めて容易だ。

その後フラットヘッドのドライバーを差し込むと、ベース全体がポロッと外れる。外れたベースを見てシーラントの量の少なさに驚き、その接着力に改めて感心した。

バルクヘッドのジェル・コートに残ったシーラントを除去。









ベースを剥がした後に見えるベージュ色が、ジェル・コートのもともとの色だ。25年ですっかり白くなってしまった。

この後、孔にポリ袋と古いコンパス・カバーをビニール・テープで貼りつけ、新しいコンパス装着用の部品が届くのを待つ。

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コンパスのHVシリーズはすでに廃盤となっているので、交換用としては同じ Ritchie の[Venture SR-2] を選択した。

SR-2 を選んだのは、ダイヤル色がブルー、コンパス・オイルの補給不要、バルクヘッドの上り角度を気にすることなく装着可(仮に垂直でなくても取付け角度調整は不要)、などの点が気に入ったからだ。

しかし、必要とする装着用孔の直径が旧HVシリーズのものより小さいなどの理由から、HVシリーズのコンパスの孔にSR-2 を装着するにはアジャスター・プレイトが必要。アジャスター・プレイトは小売店ではなく、直接 Ritchie から実費で取り寄せることができる。今それが届くのを待っているところ。

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尚、SR-2 には艇のヒール角度を示す大雑把な目盛のインクリノメーターがセパレートで付いて来るが、それはコンパス下ではなく、コックピット後部、スターンのエンジン・ダッシボード下に装着する予定だ。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2010年2月18日木曜日

2月7日のつづき (Videos)

先週末は風はほとんど無かったので、メンテに精を出した。これは先々週末の様子。

* 画面が黒くなっている場合でも、スタート・ボタンをクリックされ度。
* Click "Start" button on the viewers, even when they show nothing but pitch black. Videos will play.



陽気が春めいて来ているので、毎日西風が立つのも遠いことではないと思う。



(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2010年2月17日水曜日

マイラのドジャー

今までに見たことのない小型のドジャー。

世界中のクルーザーから神様みたいに尊敬されている [リン+ラリー・パーディー] のデザインを基につくったドジャーだ。




コンパニオンウェイの上だけをカバーするのは [このリンク先ページ] 下2枚の写真のドジャーと同じだが、プロファイル(プロフィール)の低さ、造作のシンプルさが際立っている。

ステンレス・パイプのフレームはない。










アフト・エンドに家の中の水道管などに使われているPEX管1本をアーチにして、バンジー・コードで引っ張ってあるだけ。覗き窓はないが、PEX管はフレキシブルなのでコンパニオンウェイのステップに立って、ヒョイと下に押し下げて前方を見ることもできる。

「ドジャーは好天の時は邪魔者、荒天の時は必需品」というのが、脱着の極めて簡単なこのドジャーにした理由という。

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PEX (ペックス=Cross-linked PolyEthylene) については [こちらのビデオ] を参照。

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(写真はPSC製434艇中、番数未確認 Mira です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2010年2月16日火曜日

1978年製デンジャラス

昨日新調されたフォアワード・ハッチを見た048番艇デンジャラス。本日はプラスチック製ポートをブロンズ製に替えた時の様子を手短かに見てみよう。

プラスチック製ポートはもとより、キャビン内のティークの内張り、天井のビニール製カバーなどすべて剥がした状態。




マスト下の厚いアーチは新しいものに交換したところ。

同じく、ポート、ティークの内張り、ビニール製カバーを取り払ったスターボード側クォーター。






新しいティーク・ベニヤを貼り付け、クランプで固定して乾くのを待つポート側。接着剤を塗布しているのはスターボード側のベニヤ。



乾いてクランプを取り払ったところ。











ブロンズ・ポートを嵌め込む前に、外側からパッキンを装着。








完成(ガラス面の保護シールはまだ剥がしていない様子)。ブロンズ・ポートはティーク製のリングに載っている。



天井はカバーは張らず、ファイバーグラスとレジン(ウェスト・システム)で仕上げた。






デンジャラスはこの他、セイル(メイン、ジブ、ドリフター)新調、艇内全配電線を新品に交換、バッテリー2個新品に交換、ソーラーパネル装着、VHFアンテナを新品に交換、アンカー・チェイン新調、ラダー用ピントル+ガジョンを新品に交換、ラダー・チークを新品に交換、全スタンディング・リギングを新品に交換等々、実に大掛かりな改修を行った。これだけやると新艇同様でさわやかだろう。

詳細は下のリンクを参照。

(写真はいずれもPSC製434艇中041番 Dangerous です。)
デンジャラスの改修など詳細ページ

2010年2月15日月曜日

フォアワード・ハッチ

このところ1978年製フリッカの写真が多いが、1977~78年と言えば、パシフィック・シークラフト(PSC)がフリッカを造り始めて最初の1年だ。オーナーの変遷、メンテやアップデートもそれだけ多いのだろう。

この艇は1978年製のデンジャラス。長期航海を計画し、2009年にロサンジェルスで計約$30,000をかけて大掛かりな修善を施したばかりだが、赤ちゃんが産まれたこと、ハワイへ引っ越したこと、が理由で計画変更。マリーナ・デル・レイで何と$21,900で売りに出ている。

フォアワード・ハッチも Lewmar のハッチに新調した。この写真ではまだ保護シールも剥がしていない。




ベース(リング)はティークで作製。 同時に右側のマスト・ステップも補修した。

夜の写真で見づらいが、完全にアップデートの終わった同艇。マスト・ステップのオーガナイザーも新調。ラインも新調。




手前のハンド・レイルもいったん外して装着し直した。

これは別艇。1980年製のスヌーカムス。










このスヌーカムスも昨年オレゴンからハワイまでの航海前に、かなりの費用と時間を投じて大掛かりな改修を行い、ハッチもその際新調した。この写真はハワイ到着時のもの。

ハッチはレキサンやプレキシグラス(比較的引っ掻き傷が付き易い)およびパッキンを交換するより、いっそ全部取り替えた方が、費用もあまり変わらず、見栄えも良いし、特に長期航海に出るとなると、やはり安心なのだろう。

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本日は2艇ともたまたまハッチの写真になったが、今でもフリッカのオーナーになる人には長期航海を目指して、中古艇を購入後かなりの金額と時間を注いで改修する人が少なくないようだ。外洋艇としてのデザインと実績があるからこそだろう。

尚、スヌーカムスもハワイに約4週間かけて到着後、オーナーの予定変更のため、2万ドル強で新しいオーナーの手に渡った。(スヌーカムスについての過去のエントリーは、当ページ左上のサーチ欄に snookums または スヌーカムス をコピペしてサーチされ度。)

(写真上2枚はPSC製434艇中041番 Dangerous、下は148番 Snookums です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2010年2月14日日曜日

SF湾の1978年製フリッカ

ヘッドがVバースにあり、セッティー(シート)の長い、オープン・レイアウト型。

両舷ともに(Vバースとセッティー間、Vバースとギャリー間に)ハーフ・バルクヘッド+ポストがある。

Vバースのシェルフ(棚)や両舷ポスト間のニー(knee)付きクロスボードなど、かなりカスタマイズされている。天井も板張りだ。




Vバースの天井も板張りになっているのだろうか。残念ながら確認できる写真がない。




ポート(窓)はファクトリーで付けたブロンズ製ではなく、6個とも白いプラスチック製だったものを後でブロンズ製に取り替えたもののようだ。

78年製なのでコンパニオンウェイはブリッジ・デッキのない、切り込みの深いタイプ。ドロップ・ボードは4枚式だが、一番下の板はスピーカーを組み込むなどカスタマイズして、常時セットしたままのものに改造してある。

ギャリーのアイスボックスの前にドロップ・リーフ式テーブルが見当たらない。





代わりにクォーター・バース入り口に折りたたみ式テーブルを伸ばせるようになっている。(少なくとも最後のオーナーは二人でゆっくり食事を楽しむというタイプではなかったようだ。)

板張りの天井とブロンズ・ポートのディテール。








ポートは少なくとも83~84年頃までは新艇オーダー時に開閉式ブロンズ製(楕円形)か、閉め切り式ブロンズ製(長方形)、または開閉式白いプラスチック製(長方形)か選べるようになっていたようだが、開閉式プラスチック製の場合、後のオーナーがブロンズ・ポートに換装した例は多い。

エンジンは船外機。このフリッカは2008年10月頃、オーナー死去のため、管財人によって売りに出された。ほどなく売れたように記憶しているが、つい先日また売りに出た。1年ちょっとの間に今売りに出しているオーナーがどれほどメンテや改造をしたのかは不明だ。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数未確認、1978年製のフリッカです。)
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