2012年1月19日木曜日

バフィング

ファイバーグラスのジェルコートは塗装(ペイント)と異なり、バフで磨きを掛けると光沢を再生できる。

フリッカ、フライング・フィッシの右舷、バフ前。









同、左舷、バフ後。












度重なるバフでジェルコートが薄くなったり、20~30年の紫外線によりバフしても均一の色合いの光沢が出ないようになったら、ペイント塗装でカバーするか、ジェルコートを塗布し直すか、選択しなければならない。(薄くなったり、20~30年経って劣化したジェルコートに過渡的にニューグラス2等の保護剤を塗布することもある。)

ペイント(塗料)はジェルコートより材料費は高いが塗装作業は簡単。ジェルコートは何せ塗布に手間ひまがかかるためヤードに頼むと仕上がりまでの全費用はペイントより高くつく。このため艇を長年キープする予定のない人は手っ取り早いペイントにすることが多い。

ライフはジェルコートの方が格段に長い。ペイントは10年経たない中にあちこち剥落し始めて再ペイントが必要になるが、ジェルコートは再塗布まで20年以上保つ。

(参考までにペイントについては [こちら] 。)

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不詳、Flying Fish です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ・データベース

2012年1月18日水曜日

アラミダで遠目に見たフリッカ

アレッサンドラを観た後、出島のバリーナ・アイルからアラミダ本島に戻る際、車をゆっくり走らせながら橋の上から左のキャナルを見るとまがいも無いフリッカの姿。

橋から70~80フィートしか離れていないのだが写真では随分遠くに見える。






ブーム・テントが張ってあり、色もそれとなく似ているので一瞬島の反対側に居るドリーム・キャッチャーではないか、と思った程。ポートライトが長方形なので別艇だ。良く観るとテントは茶色ではなくネイヴィー、ハルもネイヴィーかダーク・グリーンのようだ。

この場所をグーグル・マップで見てみると同じスリップに別の小船が2杯入っているのでムーヴ・インして2~3年しか経っていないようだ。ここの住人のフリッカか、それとも誰かがドックのみ借りているのか分からない。クリスマス・イヴだったので住宅のドアをノックするのは控えた。機会があったらまた逢えるだろう。

今回のアラミダ・シリーズは本日で終わり。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数艇名共に不詳のフリッカです。)
フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2012年1月17日火曜日

アレッサンドラ コックピットとスターン

フル・インクロージャーの中を覗いてみる。フリッカのティラーはティラーとラダー本体のトップ(ラダーの頬板に挟まれた部分)に何がしかのストッパーを仕組まないとこのようにだらりと下向きになる。

このままだとセイリング時も使い難い。(先日見た [アンドレア・C] が意図的にティラーを逆様に装着しているのもそのためだろう。)


ティラーに絡ませてあるのはメイン・シート。ラインはセイラーらしくきちっとコイルしてハングして欲しい。尚、コックピット・シートに置いてある青い物は折り畳み式ドック・カート。

スターンから前方を臨む。

トップ・レイルがトラヴェラーになっているスタンダードのブームエンド型メイン・シート。


左上に見えるSS製ポストは [CARDシステム] のアンテナ用。

左舷側後方。

この艇のギャリー・レンジもプロパンで、タンクはスターン・プルピット・レイル外側に固定している。ゴムのガス管はコーミング・トップから艇内へ。(再々書くが、艇内配管は銅管であるはず。)

すぐ上の丸窓のカバーは外してある。





ドジャー内部左舷側。

年季が入り、多少カビが生えている。(ぶら提げてあるのは多分老眼鏡、懐中電灯、時計。)


前方ウィンド・シールド部分のカバーは無論サイドの丸窓部分同様取り外せる。







右舷側後方。

通常の帆走時にはドジャーとアフト・カバーの間にあるオーニングは取り外すのだろうか。



インクロージャー全体をアフト上から。

アフト・カバー部分は両サイドとも天窓があり、そのカバーを外すだけで視界は得られる。

ボート・フックは左舷側バックステイに常備。







どういう訳か同じボーディング・ラダー(乗降用梯子)がペアで付いている。















トランサムのスルーハル。

例によって右はビルジ兼ホールディング・タンク用、左はエンジン排気・排水用。


真ん中は自動ビルジ・ポンプ用と思われる。

***

クリートが少ない一方、ボーディング・ラダーは二つ、コックピットをすっぽり覆うフル・インクロージャーなど、小生らの考えるセイルボートの姿やセイリング・スタイルとは異なるが、オーナーのプライオリティーによって装備が変わるのは当然だ。これらを艤装したのはキャシーの前のオーナー、ト二ーだが、ことインクロージャーに関する限りフルにカバーして帆走すればスプレイは無論、雨の日でも濡れず、寒いSF湾でもTシャツでセイリング出来るという。

今度いつ逢えるか分からないが元気でいて欲しい。









(写真はいずれもPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカのリグ

2012年1月16日月曜日

アレッサンドラ スターボード・サイド

実は7年前に或る32フィート艇を買うべく検分のためワイフと二人でこのドックを訪れたところ、ゲート横のこの艇が目に入って昔のフリッカ熱が再発。やはり最後のボートはフリッカでなくてはならない、とそれから真剣にフリッカを探し始め、翌年セレニティーに巡り逢えた。

フリッカを見ていると往々にして20フィート艇(喫水線長わずか18フィート2インチ)ということを忘れてしまい勝ち。



排水量や室内の高さももっと大きい艇、例えばカタリナの27フィート艇に近い。波切り等乗っている時の感じもそうだ。(逆光御免。)


しかし、20フィート艇は20フィート艇。載せる物はスペースを考えて厳選の上、どうしても必要な物しか載せないようにして整理整頓が必要。それさえ気を付ければ居住性は高く、係留費も安く、メンテもオペレーションもシンプルなので小回りの利くボートライフが楽しめる。

サイド・デッキのシート・トラックにカー装着のブロックが見当らない。








後ろのトラックの一等前にブロックを持って来ているところを見ると、ヘッスルは110%のワーキング・ジブを使っていると察せられる。夏のサンフランシスコ湾ならそれで充分。

コーミングのサイドに等間隔で並んだブツブツはオーニングを留めるフック(ホック)式ボタンの片割れ。




1986年艇では差し板の数は4枚ではなくまだ3枚。

右舷側もスプリング・ラインをスタンションに取っている。やはりレイルにミッドシップ・クリートを1本付けた方が良い。




1986年当時既にフォア・クリート2本がスタンダードだったのか否か不明だが、使い勝手は格段に良いはず。




1本の場合、クリートではなくムーアリング・ビット(サムソン・ポスト)ならクリート2本と同様ラインの取り回しに苦労せずフリッカのスタイルにも合っていると思う。

(写真はいずれもPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカのスペック

2012年1月15日日曜日

アレッサンドラ ポート・サイド

オフ・シーズンなのでメインスル、ヘッスルともに外してある。

フル・インクロージャーの大きいパーツは互いにジッパー留め。小さい開口部や窓のカバーはボタンやベルクロ留め。



この艇にはミッドシップ・クリートが無いのでフォア、スターンの各係留用クリートから引いたラインに加え、プライマリー・ウィンチにもスプリング・ライン的係留ラインを取っている。尚、通常プライマリー・ウィンチのすぐ後ろ、コーミング上にあるシート用ジャム・クリートもこの艇には見当たらない。

小型艇の場合艇のサイズに対しドジャーの高さと大きさの設定が難しいが、この位あればドジャー本来の役割を充分果たしてくれそうだ。


ハルヤードやリーフィング・ラインはオーガナイザーを通ってコックピットへ。

フリッカのハルヤードはマストの外を走るアウター・タイプなので係留中に風でマストをバンバン叩かないように左舷(多分ジブ用)は途中でシュラウドに引きラニヤードで仮留めしてある。右舷側のハルヤードはシャックルをスタンションの根元に仮留めしてある模様。



(ちなみにマリーナや錨泊地でのセレニティーはマスト周りの全てのラインを2本のタイで纏め上げ、マストに固く締め付けて動かないようにしている。)

係留中なのでブームはトッピング・リフトで吊ってあるが、セイルを張ってリフトを開放するとどの程度まで降りて来るだろう。



ドジャーのトップぎりぎりか。

ブームは高さを調整できるラック式のスライディング・グースネックを付けているようでもあるが、固定式のようでもある。今回オーナーのキャシーが居なかったので乗艇ははばかられた。又の機会にチェックしよう。

尚、グースネックをスライディング式にするのはセイルを揚げた際、最後の1~2インチをハルヤード・ウィンチを使ってガチガチに上に引っ張りラフのテンション(張り)を高める代わりに、カニングハムの様にダウンホルを下に引いてテンションを高め、セイル・シェイプを整えるのが本来の目的で、ドジャーやビマイニの高さを確保するためではない。

マストの足元、タバーナクルにはブロック装着用に丸孔の開いたフィンが付いている。

ブームヴァング装着用のベイル(U字型金具)はマストとタバーナクルを水平に通って留めるスルーボルトとナットを使って固定。







ティークはセトール塗りに見えるがもう何年も地を整えて新しいトップ・コートを塗る作業を行っていないようだ。




フォアのスプリング・ラインはスタンションの根元に回してある。これは推奨できない。

バウスプリット+プラットフォーム・カバーもドジャーと共生地。下のタイの結びは外れて垂れ下がっている。




ボブステイは錨泊中アンカー・チェインがステイに当たって擦れたりするのを防ぐためPVCパイプでカバー。

(写真はいずれもPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2012年1月14日土曜日

バリーナ・アイル・マリーナのアレッサンドラ

サンフランシスコ湾東岸の [アラミダ島] 東北部に在るアラミダ・マリーナのフリッカをシリーズで観て来たが、このバリーナ・アイル・マリーナはアラミダ島反対側の南東部から橋を渡った小島バリーナ・アイルにある。

この艇はコックピットの [フル・インクロージャー] で有名なアレッサンドラ。

2005年にこのマリーナを訪ずれた時は一等手前のスリップに入っていたが、隣に引っ越している。










この並びは20フィート艇までの小型艇ドックだが、以前見られたCal20等が一艇も居なくなり、寂しそうな風情。



会うのは2006年6月エンジェル・アイランドで行われたフリッカ・ランデブー以来だ。






当時に比べるとサンブレラが随分退色している。

以前はマリーナ係留中、サイドやアフトも閉じていたが、今は開放されたままになっている。





帆走時はドジャーは残すにしても通常どこまで外すのだろう。

(写真はいずれもPSC製434艇中331番 Alessandra です。)
フリッカ・ホームページにある同艇の紹介

2012年1月13日金曜日

アンドレア・C トップサイド

保管中のマストは倒し、根元の方をバウに向けて置いてある。起倒はその方がやり易いだろう。

バウ・プルピット・レイルには [フォートレス] (又はその普及版のガーディアン)と思われるアンカーを固定。




フォートレスや [ダンフォース] はストックと呼ばれる横棒があるためバウスプリットのプラットフォームには格納できない。

しかし軽量なのでレイル・マウントが一般的。










左舷サイド・デッキ。

1985年製ながらポートはブロンズではなくプラスティック製。





これもオプションとして80年代末までは生き残っていたらしい。

イクステリア・ティークは全てベア・ウッドのまま。ティークならではのこの趣向を好む人も居る。





差し板の合わせ部分のカットが独特なのだろうか。陰影のため [ラップストレイク] のように重なって見える。

船外機はかなりの重量がスターンにかかるので艇の前後方向のトリムの調整が必要。重量機の場合、使用ポジションとリフト・アップ・ポジション間の昇降作業も辛い。また波を乗り越える際、一時的にプロペラが海中から出て空転し易い、ガソリンなので燃料消費量が多い、等の難点がある。






一方、取り外し可能なのでメンテ作業が簡単、後進を含め艇を取り回し易い、船内機に比べて安価、等が利点。また同馬力でも推進力が得られやすいようだ。

反対側からコックピットを覗いたところ。

コックピット後端に赤い燃料タンクが見える。





プライマリー・ウィンチはセルフ・テイリングではない。

この艇では少しでも初期コストを抑えるオプションを方々に採用している。新艇購入時にはリグやセイルの選択を始め、コンパス等の艤装品からギャリーのレンジに至るまでオーダー・シートに載っている全オプションを1個1個指定して行く作業が必要だった。シートに載っていない場合特別注文を付けることもできた。PSC製フリッカ全434艇。新艇のオーナー一人一人がそれぞれ、自分の経験、ボートの使い方、予算等に合わせ、オーダー・シートに向かい合って行ったのだ。

(尚、ティラーは自分の使い勝手から上下逆様にセットしてあるだけ。)

(写真はいずれもPSC製434艇中320番 Andrea C. です。)
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