2011年12月17日土曜日

南アフリカのフリッカ

南アフリカにはフリッカのベア・ハルを造って売っているところがあり、これまで完成艇、未完成艇、それぞれ既に何杯か見て来た。

この艇はハウスが何ともユニークだが、どうやら [以前観た艇] のようだ。







以前の写真では気付かなかったが、キャビンのトップサイドのエッジが前半分だけシアーに平行するように造ってあり、ブリキが折り曲がったように見える。

無論ブリキではないだろうが、船艇ではどのラインでもブレイクがあると気になる。このアングルでは2個のポートライトもオフ・バランスに見える。ヨット・デザインは車と同じでサイエンスとアートの両輪で成り立つ。どちらが欠けても収まりが良くない。

(写真は南アフリカ製、番数、艇名いずれも不明のフリッカです。)
⇒ フリッカ・ホームページのフリッカ・データベース

2011年12月16日金曜日

ミシガン州の自作フリッカ その後 (NAV ST.)

スターボード側のNAVステーションもティークの作業中。

コンパートメントのドアとVHFのベース。

いずれも [以前の写真] (一等奥)には無かった。




左隅、白いテーブルに置いてあるのはティーク材だが、テーブル下の足元のスペースをカバーするためのものかも知れない。

足元のスペース。パターン通りに切り取って並べたティーク材。

手前の垂直部分は既にティーク施工済み。












仮置き状態。貼り込みは枠の外側から内側へ順に貼って行くのが常道。最後のバランス微調整は一番真ん中の1枚で行う。

(これは枚数が少ないからまだ良いが家のフロアのタイル張りなど枚数の多い時は外側から先に貼り込んで行くことが特に重要。)






ついでにVバース・ドアの写真。型取りのための段ボール製モックアップだが、スウィングしてNAVステーションのフォアにある個室ヘッドのドアとしても使うそうだ。

Vバースとメイン・キャビンを仕切る際は見ての通り足元にかなりの隙間が出来、ヘッドを仕切る時は上のカーブの部分が隙間になる。しかし身内だけなら気にすることもない。



このドアもティーク製、またはティーク張りにするのだろう。

(写真はミシガンで建造の自作フリッカです。)
⇒ フリッカ・ホームページで今売りに出されているフリッカ一覧

2011年12月15日木曜日

ミシガン州の自作フリッカ その後 (ギャリー)

新オーナーはギャリーも大幅にティークでカバー中。基本的にはオリジナル・オーナーの造作にティークを貼り付けている。

しかし奥(アウトボード側)の収納のドアは通気を良くするため透かし彫りの細工板を嵌めこむなど、自分なりの工作も楽しんでいる。

その収納スペースの下に見えるのはオリジナル・オーナーの仕込んだ海水を清水にするウォーター・メイカー。ウォーター・メイカーの稼動状態や出来た清水のタンク中の量をモニターする計器と蛇口はVバースとの仕切りのバルクヘッドの白壁に装着してある。

ギャリーのシーリング・ライトは夜間航海で目が眩まないよう、暗室と同じ赤色灯。






外洋を含む長期クルーズを念頭に置いて造られた艇だということが方々から伝わってくる。

(写真はミシガンで建造の自作フリッカです。)
⇒ フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ。(全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック。)

2011年12月14日水曜日

ミシガン州の自作フリッカ その後 (Vバース)

この艇はトレイラーに載っていたので新オーナーはテキサスまでそのまま引っ張っていった。室内のティーク張りなど現在作業中の写真が何枚か有る。

自作艇としてオーナーが工夫したところは多々あるが、その一つはハウス前方がフォア・デッキへ斜めに伸びていること。

フォア・ハッチはその傾斜部分にあるので、ハウス前方にポートライトを付けなくてもこのハッチから前方確認が出来る。



真ん中のティークは引き出しのフェイス。その引き出しを取り外すと、前方の観音開きのドアを開けることが出来る。それだけではない...

引き出しで隠されていた両側部分にも夫々ドア付きの小さなコンパートメントが有るのが見えるだろうか(写真はクリックして拡大)。


ここだけではない。この艇では艇全体に渡りスペースを有効利用しようというオリジナル・オーナーの [創意工夫] が見られる。

Vバースのソール(床)はオリジナル・オーナーの手で既にティークが張られていた。






これは新オーナーがバースのエッジにトリミング・レイルを装着しようとしているところ。ソールとの間の壁部分もティークでカバーする予定と言う。

(写真はミシガンで建造の自作フリッカです。)
⇒ フリッカ・ブローシュア(14頁版)

2011年12月13日火曜日

ミシガン州の自作フリッカ その後

この [ミシガン州の自作フリッカ] は自作中のオーナーが不治の病と診断されてから売りに出していた。それから約3年、余命幾許もない時期になり買い手が付き、テキサス州ヒューストン北郊に移動した。

当初約4万ドルで出ていたが、先月売れた時の値段は5,800ドル。







労力と時間、費用をかけて殆ど完成の域まで来ていた売主の、売りに出そうと決めた時の気持ちは想像に難くない。しかし歳月が過ぎた。売値買値ではなく今は自分の生きている中に新しいオーナーの手に渡ってほっとして居るのではないだろうか。

新オーナーによると艇の出来は極めて良く、造った人のクラフツマンシップに舌を巻いているそうだ。ただ、インテリアが白基調で木部が殆どなく、自分の好みとして室内各所でティーク張りを進めるそうだ。リギング等艤装も含め来年の春には竣工・進水予定。

またオリジナル・オーナーの命はそれまで持ちそうになく、進水を目にすることは出来ないだろうという。しかし、この艇はその人の夢の具現だ。どこを帆走するにしてもその人の生きた証はこの艇と共に生き続ける。

(写真はミシガンで建造の自作フリッカです。)
⇒ フリッカのスペック

2011年12月12日月曜日

シーホース

1978年製。サウス・ダコタ州に海はないがシーホースという名前にオーナーの気持ちを感じる。

地元の大河ミズーリ川(川幅が2マイルの湖状になった所が数多くある)をベースにしているようだ。




川幅の比較的狭い場所(約1マイル)に懸かる橋。河川交通を考慮して橋脚は高い。






サウス・ダコタは人気の高かった4人の大統領の顔を掘った断崖 [マウント・ラッシモア] が有名だが、こんな山奥にも悠々とセイリングを楽しめる大きな河がある。アメリカは奥が深い。

(写真はいずれもPSC製434艇中048番 Seahorse です。)
⇒ フリッカのリグ

2011年12月11日日曜日

フリッカの図面

船艇の基本デザインとなるハルのラインズ・ドローイングではないが、ブローシュアなどで紹介されているプロファイルなどの図面があったので2点ポストする。(それぞれクリックして拡大。拡大しても見えない部分についてはご容赦。)

これは目新しいものではない。ブローシュアにあった図を誰かが1組にアレンジし直したもの。

一等上は簡単なセイル・プラン付きプロファイル。ストーム・ジブ、100%(ワーキング)ジブ、ステイスル、メインスルの大きさの表示、ワーキング・ジブとメインの各セイル面積とCE(エリアの中心点)、および2枚トータル面積とそのCE、ハンク式ジブのためのタック・ペンダント等が記入してある。セイル・プランには欠かせないI、J、P、Eの数値一式も見える。





メインについては二つのリーフ・ポイントの高さと夫々のフットの長さの数値も表示。ジブについてはワーキング・ジブと140%ジブ(ジェノア)のクルーの位置が示されている。

真ん中の図はカットアウト・プロファイルで、インテリアの主要部を示す。カットアウト・エリア内に示されているのは当然全てインテリア。例えばポートライト(窓)は左舷側のものを艇の内側から観た状態が描かれている。(対して上のプロファイルではポートライトは右舷側のものを艇の外側から観た状態。)

普通のプロファイルでもカットアウト・プロファイルでも通常同型のポートライトを示すのが基本だが、このセットではカットアウトの方を敢て長方形のものとしている。陸上競技場のトラック型楕円形をスタンダードとしていた時期でも長方形がオプションとして存在したのだろう。

セット中3枚目はアレインジメント(平面図)のカットアウト。無論、設計図一式にはデッキ・レイアウト・プラン、インテリア・アレインジメント・プランなども含まれるが、これはマーケティング用なので内外を1枚で表示したもの。

以上3枚とも、フリッカに限らず新艇購入希望者に基本情報を提供するためのスタディ・パッケージ中に必ずと言って良い程入っているエレメントだ。

***

さて、こちらの図面は今まで観たことがなかった。図面右下に Bluewaterboats.org の表示がある。[同団体] が資料を元に改めて起こしたのかも知れない。

タッチは設計者が手書きするプロファイルそのもの。鉛筆画きしたものの上からインディア・インク(墨汁みたいなもの)でトレイスして仕上げていた。今は(味気ない)CGにとって変わられた。

リギングの詳細に加え、ハルのプランク・ライン、バウ・プルピットのCQRアンカーまで描かれている一方、CE、I、J、P、E、その他一切の数値の表示はない。100%、140%の各ジブ、ステイスル、メインのリーフポイント2組などの描き込みはあるので、この団体で清書する時に消してしまったものと想像する。上記リンク先にある他艇の図とフォーマットを統一したようだ。

この図でもスーパーストラクチャー(デッキ上の全ての構造物)を含むデッキ・プランはビンガム・デザインではなく、PSCによるデザインを使っているが、航海灯がコックピット・コーミング先端部の上方、キャビン・サイドに装着されているのが興しろい。しかし未だここに航海灯のあるフリッカはPSC製、ノー’スター製、自作艇、カスタム・オーダー艇を問わず1艇も見たことがない。

(写真はいずれもPSCのマーケティング用図面がソースと思われるフリッカの図面です。)
⇒ 日本のヤフー・フリッカ・グループ