2011年1月7日金曜日

スカウトのフット・ポンプ

ニュー・イングランドのフリッカ 『スカウト』 の現オーナーは方々を自分の好みに改造することで知られている。今まで何回も取り上げたが、今日はギャリーの水周り関係。

改造前。

無論シンク直下のスルーハル・コックが排水用。その他に艇速計と水深計用のスルーハルが在る。

画面左から中央、右上、右奥と横切っているホースが清水タンクからのもの。右隅のホースはアイスボックスからビルジへの排水用。壁に付いているのは冷蔵放熱ユニットのようだ。



改造中。

シンクからの排水ホースは右隅に開けた新しいスルーハルに繋いである。

下は新設した海水用フット・ポンプ。










シンク下のスペースが幾分使い易くなったようだ。

このスペースにもともと在ったスルーハルは全てファイバーグラスとレジンで塞いである。











スペースの木枠を取り払って作業続行。

ポンプからの黒いホースがシンク方向に伸びている。

ポンプへの海水は恐らく昨日の 『トゥーカン』 同様、コンパニオンウェイ下の取水コックから分けて引いているようだ。







(写真はいずれもPSC製434艇中366番目 Scout です。)
USヤフー・フリッカ・グループ

2011年1月6日木曜日

トゥーカンのスルーハル

シアトルの 『トゥーカン』 は1987年製。コンパニオンウェイ下にはスルーハルが3個。その中、向かって一番左上にある取水コックに注目。

取水コックから一旦右下へ降りた後エンジンの方向へ上っている管はエンジン冷却水用。






通常エンジン冷却水は取水コックからホースでストレイナー(フィルター)に入り、ストレイナーからエンジンへ配管されている。しかしこの艇ではストレイナーが通常の位置(画面手前)に見当たらない。もしかしてコックからエンジン直結になっているのかも知れない。

一方、左に出ている管にはホースが2本装着してあるように見える。1本は上に伸びてヘッド(トイレ)用に、手前に伸びたもう1本はギャリーのシンク用に使っているようだ。

(ちなみに [こちら(5枚目の写真)] はシンク用配管の無いスタンダード・レイアウト。画面下側にスタンダードのストレイナーも見える。)

右側の蛇口が下洗いをするための海水用だろう。

恐らく足先操作のフット・ポンプで汲み上げる。



尚、ビルジは洗剤を使って綺麗にしたばかり。






置かれているのは無論自動ビルジ・ポンプ。手前のホースは何だろう。一番上の写真ではシースルーになっているギャリー用のホースをこの黒いホースに換装したのだろうか。それにしてもどの艇にも実際にアイ・ボールで検分してみないと判然としないことがあるものだ。

(写真はいずれもPSC製434艇中340番 Toucan です。)
フリッカ・データベースにある同艇の紹介

2011年1月5日水曜日

ポートが各舷二つのフリッカ

去る12月22日にケンタッキーで売りに出されたPSC1978年製。クレイグズリストに掲載された。

ポートライトはプラスチック製のようだが、一番後ろの大きいポートは無いのだろうか。白く塗りつぶされたり、カーテンが張ってあるだけかも知れないが、写真では確定できない。

バウに表示された船籍はフロリダ州だが、内陸部テネシー州ノックスヴィル近くの小さな湖、[ワッツ・バー・レイク] に在るという。売り手の話ではハワイまで航海したこともあるフリッカだそうだ。もしそうだとしたら元々カリフォルニアの艇だったのかも知れない。32年以上の間にオーナーが幾度も変わったのだろう。

船外機仕様だが、在るのはマウントのみで船外機自体は無いらしい。








セイルはメイン、ジブ、ジェノアと揃っており、帆走出来る状態だという。ちなみに値段はUS$7,800。新オーナーがリストアしながら自分好みの艇に仕上げていく所謂プロジェクト・ボートとしては手頃かも知れない。

(写真はいずれもPSC製434艇中、番数不明、1978年製フリッカです。)
フリッカ・スペックのページ

2011年1月4日火曜日

エンジン・ハッチのガスケット 1

約5年前(2006年3月)に交換したエンジン・ハッチのガスケットが老朽化し、大雨の時など少量だが水が漏れ始めた。

上から見ると所定位置から外れてグニョグニョに曲がっている。








劣化して圧縮されたまま復元性を失い、接着面も緩くなり、あちこちからリークしやすい状態だ。





使用した [フォーム・ガスケット] は言わばソフトなスポンジ状の品物。水を吸い込みやすい。


接着の弱くなったガスケットは指で持ち上げると簡単に剥がれる。しかも指先で摘むと吸い込んだ水が出てくる程湿っぽい。


厚さ1/4インチ、幅3/4インチのガスケット1枚では重いハッチ・カバーを被せた時ペタンと薄くなってしまうので、同じ物を2枚重ねて装着していた。

それでも薄いところは約1.5mmに圧縮され元に戻らなくなっている。








ハッチ・カバーの裏側にはガスケット表層部が剥がれてあちこちに付着。







今回交換用に購入したのは硬度50Aの [シリコン・ゴム製]








厚さ1/4インチ、幅1インチ。裏面に接着テープ付き。









古いものを剥がし、ファイバーグラス表面を清掃した後、新品を貼り付けたところ。






ハッチ・カバー裏はとりあえず清掃しただけ。











以上の状態でカバーを被せてみる。

ネジを回して締めたところ。












硬度50Aのシリコン・ラバーは車のタイヤと同等の硬さで、簡単にヘタることなく、15年位は持ちそうだ。しかしフォーム・ラバーと違い簡単に圧縮されないのでカバーのネジ留めはきつい。それでも何とか留めることはできた。これで第一段階終了。

***

上の古いガスケットの写真を見るとガスケットの圧縮状態が全体均一ではなく、大きなバラツキがあることがわかる。これはハッチ・カバーの裏側、コックピット・ファイバーグラスの表面、もしくはその両方が完全にフラットではなく、言わば凸凹だということに他ならない。

問題は恐らくハッチ・カバーの裏側部分だろう。ハッチ・カバー裏側はハッチをモールドを使って成型する時、狂いなく成型されたモールドに直接タッチしない反対側の部分、つまり人手でファイバーグラス、木のコア、ファイバーグラスと積層を重ねていった側の表面だ。 

いずれにしろ、この後、第二段階としてハッチ・カバー裏側にもガスケットを貼る。ただし、全体ではなく必要エリアのみ、しかも凸凹の形にうまく整合するように、フォーム・ガスケットを使う予定。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ブローシュアを集めたページ

2011年1月3日月曜日

チャート

チャート(海図)がデジタルになって久しいが、紙に印刷した自分の航行海域のチャートを持っていない人はいないだろう。

GPSと連動したチャート・プロッターは航行では便利だが、紙のチャートは次は何処へ行こうかと、全体的なプランを考えるのには持って来い。












シアトルの 『トゥーカン』 のオーナー、ロンはフリッカを買って約5年半、夏・冬を問わず、天気が良ければ出航を続けているようだ。しかもパシフィック・ノースウエストは入り江や島々が複雑に入り組んだ、クルーズには持って来いの海域。いつでも新しい目的地を選んで航行、錨泊やハイクを楽しんでいる。

数年~10年後くらいには世界一周クルーズに出たい由。その時は夫婦二人での長期航海に充分な大きさの艇に買い換える予定だそうだが、それまではフリッカでできるだけ多くの経験を積んでおきたいとのこと。昨年は例えば視界の極めて乏しい霧中の航海を長時間経験し、無事目的地に到着している。

人生航路のチャートも常に最新情報を取り込んだ改訂版を目の前にして時々チェックしてみる必要がある。チャートに親しむ時間を充分に取っている人はうっかり道に迷うことがないのは無論、不測の事態が起きた時のバックアップ・プラン、バックアップ・ルートも備えているし、状況を楽しむ余裕すら持てるだろう。

(写真はPSC製434艇中340番 Toucan です。)
Toucan ホームページ 左のメニューの Blog をクリック。

2011年1月2日日曜日

レモン・オイル

大晦日、ベター・ハーフがキャビン内のティークをレモン・オイルで拭いた。















ティーク・オイルでも良いが、USヤフー・フリッカ・グループで何人かがレモン・オイルで拭くと香りも良いと力説していたのでそれ以来毎年レモン・オイルを使っている。















レモン・オイルを染み込ませるように拭いていく。フリッカは20フィート艇とは言え、個室ヘッド内も含み、拭くべきティークの面積は多い。結構大変な作業だ。 ハニー、ありがとう。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー・フリッカ・グループ

2011年1月1日土曜日

ライフライン 1

セレニティーのスタンディング・リギングはフォアステイ1本、バックステイ1本、バックステイのスプリットステイ部分2本、ウィスカー・ステイ2本、シュラウド6本、全部を2006年3月に新品に換装した。同時にターンバックル(全11本)もブロンズ製クローム鍍金の新品に交換。マスト、スプレッダー、ブームは補修を済ませた。

しかし、ライフラインだけは黄ばんでいた白いビニール・カバーを漂白して白に戻しただけで、まだ大丈夫と交換せずじまいになっていた。

それにしても新艇艤装時から既に26年半、いつまでもこのままで通す訳にはいかない。






トグル付きのターンバックル(上の写真、船首側)やペリカン・フック(下の写真、船尾側)を含むライフライン一式の見積もりを、寸法を測ってネット販売の [Mauri Pro] から取ったら US$491 だった。セレニティーはライフラインが各舷1本づつしかないので、計2本分のセット価格(スウェージなど工賃を含む、税金・送料別)だ。

ラインのワイヤーのサイズ(径)は3/16インチ、ビニール・カバーも含めると5/16インチ。





[Torresen Marine] からも取ろうと思ったが、こちらは現物を送らないと見積もりが出ない。

ライフライン一式を外して送るとなると送料もかかる。見積もりが高かったら無駄になる。






そこでSFベイ・エリアのリガーに頼む方法もあるのだが、以前から気になっていたスウェージ作業不要の [クイック・アタッチ] システムを本格的に検討。結局必要品を全てこのサイトで注文した。

トグル付きターンバックル2本、ペリカン・フック2本、ビニール・カバー付きライフライン38フィート、SS締め具用アンチ・フリーズ剤(チューブ入り)1本、〆てUS$277.13(送料込み、税金別)。(後日註: 現在上のリンクは壊れている。参考までに同品を製作している Suncor のサイトは
[こちら] 。)

割安だ。前述のようにワイヤーのスウェージは不要で、カットしたラインを簡単に装着出来るシステムなので、今後数年に1回は交換しようという計画も無理なく実現出来そう(ラインだけの価格はUS$70以下)だ。

***

尚、ライフラインはアイ・ボールでの点検がしやすいことからビニール・カバーのないSS製ワイヤーのみのものが薦められており、外洋レースではカバーの付いたラインを認めていない大会が多い。しかしこれまでカバー付きで四半世紀持って呉れたし、定期点検・定期交換を怠らなければそれで良しということで見かけも良いカバー付きに決定した。年明けに届く予定。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真